カテゴリー: Chaos Enscape

  • Chaos Verasを使ってみた その2

    Chaos Verasを使ってみた その2

    こんにちは、株式会社オークのkandaです。

    前回は、ウェブアプリケーション版のChaos Verasの使い方をご紹介しました。
    今回は、Enscape内からVerasを使う方法を解説します。

     


     

     

    Chaos Verasとは?

    Chaos Verasは、AIを活用したビジュアライゼーションツールです。
    Revit、Rhino、SketchUpなどの設計ソフトウェア内で、既存の3Dモデルやスケッチ、写真をもとに、複数のデザインアイデアや設計バリエーションを非常に高速に生成できます。
    視覚化ワークフローの効率化に大きく貢献するツールです。

     

     

    Chaos Enscapeとは?

    Chaos Enscapeは、CAD/BIMソフトウェアと連携するリアルタイムレンダリングソフトウェアです。
    豊富なアセットライブラリ、リアルタイムウォークスルー、VR機能などをご利用いただけます。
    プラグインとして動作するため、編集したモデルをエクスポート・インポートすることなく、編集内容をそのままレンダリングに反映できます。

    製品の詳細はこちらをご覧ください。

    Enscapeは、以下のCAD/BIMソフトウェアに対応しています。

    • Revit
    • SketchUp
    • Rhino
    • Archicad
    • Vectorworks

    動作環境はこちらのページをご確認ください。

    また当ブログ内の紹介記事もぜひご覧ください。

     

     

    EnscapeでVerasを使う前に(事前準備)

    EnscapeからVerasを利用するには、以下いずれかのライセンスが必要です。

    • Enscape Premium
    • ArchDesign Collection

    また、VerasはEnscape 4.7以降のUIメニューに統合されています。
    最新バージョンのEnscapeはこちらからダウンロード可能です。

     

     

    実際に使ってみる

    ホストアプリケーション(Revit、SketchUpなど)からEnscapeを起動します。

    ビューポート上部に表示されている「Veras」ボタンをクリックすると、Verasウィンドウが開きます。

    ログイン画面から画面が切り替わらない場合は、Verasのライセンスが紐づいたChaosアカウントでログインします。

    あらかじめ用意されているプリセットを選択し、「RENDER」ボタンをクリックするだけでレンダリングが開始されます。

    約30秒で結果が出力されました。

     

     

    複数のレンダリングを同時に行う

    Verasでは、最大4枚まで同時にレンダリング可能です。
    「RENDER」ボタンの上にあるマークをクリックすることで、出力枚数を増やすことができます。

    同じプリセットでも、出力される画像は毎回異なります。
    複数のバリエーションを比較したい場合に非常に便利な機能です。

     

     

    一貫した結果が欲しいときは「Seed」機能を活用

    視点が異なるバリエーションのレンダリングを行いたい場合は「Seed」機能を使用することで、テイストを保ったまま画像を生成できます。

    [COMPOSE]タブをクリックし、Seedをオンにすると、横に数値が表示されます。

    この状態で「RENDER」をクリックすることで、一貫性のあるデザインバリエーションを得ることができます。

     


     

     

    体験版のご案内

    VerasおよびEnscapeには、無料でお試しいただける体験版をご用意しております。
    ご興味をお持ちの方は、ぜひお気軽に弊社サポートまでお問い合わせください。

     

     

  • Enscapeプレビュー版にてChaos AI Enhancer 公開開始

    Enscapeプレビュー版にてChaos AI Enhancer 公開開始

    Chaos AI Enhancerがアクティブユーザー向けに、Enscapeプレビュー版にてテスト可能になりました。

    Chaos AI Enhancer を使用すると、Enscape 内での視覚化、特に人物や植物のアセットの品質を向上させることができます。現在時点ではプレビュー版で利用可能で、機能はまだ開発中ですが、まもなく正式にリリースされる予定です。

     

    プレビュー版はこちらから取得可能です。

    ※プレビュー版はその名の通り正式なリリースではなく、未知の不具合などが含まれている可能性があります。あくまで新機能のテストとしてご利用いただき、クライアントとのやり取りなど業務目的では使用しないことを推奨しています。

    AIを活用してEnscapeのアセットを向上させる

    リアルなアセットはプロジェクトに生命を吹き込み、クライアントにデザインの意図をより早く理解してもらうことができます。

    Enscapeの人物アセットや植生アセットの多くはEnscapeの社内で制作されており、ポリゴン数などを厳密に管理することで、パフォーマンスを落とすことなく複数のアセットを配置することができます。

    下の画像では木々の緑がより青々とした色合いになっているのがわかります。

    AIで強化された画像

    AIで強化される前の画像

     

    Chaos AI Enhancerを使用すると、Enscapeから直接、より見栄えの良いアセットをエクスポートできるようになります。EnscapeのAIエンジンソリューションは、適切なピクセル選択を識別する力を活用し、他のAI生成画像と比較して優れた結果を保証します。ワークフローをスピードアップし、デザインに集中し、AIがユーザーの皆様のビジュアルを向上させます。

    下の画像では衣服のシワなどのディテールがより細かくついているのがわかります。

    AIで強化された画像AIで強化される前の画像

    EnscapeでのChaos AI Enhancerの使い方

    まずは、プレビュー版の取得を行います。プレビュー版はこちらから取得可能です。

    Log in to download」ボタンをクリックし、リンク先ページにサインインを行うとお客様情報の入力を求められます。

    各種情報を入力完了すると、開発元<no-reply@chaos.com>より、プレビュー版ダウンロード先のリンクが記載されたメールが届きます。こちらよりダウンロード可能です。

    また、このタイミングでChaos License Serverにプレビュー版使用用のライセンスが追加されます。プレビュー版ではこのテンポラリライセンスが使用されるため、既存のライセンス キーでは機能しません。Enscape 4.1リリース以降のライセンスシステムについてはこちらをご確認ください。

    ※この一時ライセンスは、Enscape 4.1 の正式リリースが利用可能になると無効になります。

     

    インストールを行い起動すると、Chaos AI EnhancerがEnscapeのUIに追加され、レンダラーのツールバーに新しいボタンが表示されるようになりました。Chaos AI Enhancerにアクセスするには、ライセンスをお持ちのアカウントでログインする必要があります。

     

    ※評価版ライセンスでは使用することができません。

    ボタンがグレーアウトしている場合、ホストアプリケーションツールバーにあるEnscapeアカウント()からEnscapeアカウントウィンドウを開き、ログインする必要があります。ツールヒントでこの手順が通知されます。

    このプレビューリリースでは、Chaos AI Enhancerは主に人物と植生アセットの改善に焦点を当てています。AI処理は時に不要なアーティファクト(明暗差によるちらつきのような白い点)を生成することがありますが、Enscapeはこの機能を完璧にするために取り組んでおり、将来のアップデートではこれらの問題を軽減するための高度なマスキング機能を導入する予定です。

    今のところ、AIを使ってレンダリング画像にディテールを追加するのは、スクリーンショットを作成するのと似ています。強化された画像は自動的にダウンロードフォルダに保存されるため、手間がかかりません。ただし、処理時間はシーンのサイズに依存し、Enscapeがブロックされている間は数分かかる場合があります。必要であれば操作をキャンセルするオプションもあり、スムーズなワークフローを保証します。

     

    皆様からのフィードバックがイノベーションの原動力

    この新機能は開発中のため、現段階ではユーザーの皆様からのフィードバックを頼りにしています。皆様のご意見は、Chaos AI Enhancerの次の機能の優先順位付けに役立ちます。あなたの経験を共有し、その結果をEnscapeコミュニティフォーラムの関連スレッドに追加してください。

    Enscapeの最新プレビュー版を入手し、あなたのアセットを強化してください!

     

    Enscapeの商品詳細はこちら

    https://oakcorp.net/enscape/

  • Enscapeを使ってみよう!Part3

    Enscapeを使ってみよう!Part3

    今回は、Enscapeのビデオエディタから動画の作成を行ってみたいと思います!

    このように平面上に配置した該当を

    ウォークスルー機能でスラロームするように歩いて移動する簡単なカメラアニメーションを作成し、

    最終的にこのような映像として書き出します。

    大まかなキーフレームを付ける

    まずはビデオエディタを開いた後、最初の位置のカメラを定めます。

    左下の該当からスタートするので、そのあたりをダブルクリックします。ダブルクリックすることで、その地点にカメラが移動します。

    WASDで街灯の左あたりに移動し、左クリック+マウス操作でカメラを次の街灯の方に向けます。

    カメラの位置、向きが決まったらビデオエディタ右側にある「+」ボタンを押してキーフレームを追加します。これが最初のカメラの位置になります。

     

    次の位置に移動後、「+」を押して次のキーフレームを追加します。

    するとこのように、キーフレームが追加されていることが確認できます。

    このようにして移動>キーフレーム追加を繰り返して大まかなキーフレームを付けていきます。

    ビデオパスの保存

    ビデオエディタの編集内容は、シーンの保存とは別で保存の必要があります。

    ビデオパスの項目右上の三本線のマークから、「パスをファイルに保存」で変種内容を保存します。

    後日、改めて編集する際には、「パスをファイルからロードする」より保存したデータを選択しロードします。

    保存したデータはシーン自体のデータとは別のビデオパス単体のデータ(.xml)として保存されます。なので他のシーンへ読み込むことも可能です。

    キーフレームの細かい調整

    一度カメラを全体が映るあたりに移動します。

    キーフレームを設定していると、このようにカメラの軌道が視覚化されます。

    起動が表示されない場合は、一度ビデオエディタを閉じ、再度開いてください。

    これを一度再生してみましょう。左側にある再生ボタンから再生することができます。

    再生すると問題……というよりは、歩いて移動するという想定とは少し違うな、と感じる部分があると思います。

    キーフレームが設定されている箇所はオレンジのカメラのアイコンになっており、どの方向を向いているかもわかりますので、2,3本目の街灯の中間あたりをキーフレームとして追加しますとわかりやすいです。

    2点でキーフレームをつないでいるため、2本目の街灯から移動と合わせてゆっくりとカメラを旋回させ、3本目の街灯に着くあたりでカメラの旋回が完了します。

    歩くようなカメラ移動を考えると、街灯を回った時点で次の街灯を向ききっているべきでしょう。

    キーフレームの軌道にカーソルを合わせるとこのようにカメラのアイコンが出てきます。クリックすることでその地点をキーフレームとして新たに追加できますので、街灯を回ったあたりに追加します。

    キーフレームを追加するとそのキーフレームでの視点に切り替わるので、カメラの向きを街灯の方向へ向けます。現在選択、編集中のキーフレームは、タイムライン上でオレンジ色になっています。

    左にある更新ボタンを押すと、そのキーフレームで変更した情報が更新されます。

    逆に、更新を押さない限りは編集内容は適用されません。なので、間違って変な位置に移動しちゃった!というときはビデオエディタを一回閉じたり、他のキーフレームを選択してから、もう一度追加したキーフレームをすることで、再度編集しなおすことができます。

     

    時間の変遷の追加

     

    いくつかのキーフレームを追加しカメラの移動に関してはOK、という状態にしました。

    最後にキーフレームに対して時間の要素を追加し、時間経過による影や雲の動きを追加していきます。

    Enscape内には時刻の概念があります。画面上で「U」「I」キー、またはShift+右クリック+左右ドラッグで時間を前後させることができます。

    キーフレームに対して時刻の設定を追加する場合、時刻の項目にチェックボックスをクリックして有効化します。

    今回の場合であれば、最初と最後のキーフレームのみ有効化していますので、映像全体を通して12~17時の時間の変遷が行われます。

    出力

    ビデオの編集が完了しました!最後に書き出しを行います。

    画面右下の「エクスポート」ボタンから、解像度、圧縮品質、フレーム/秒(fps)設定を行い書き出しができます。

     

    このようにして作成したものが、冒頭の動画になります。

    基本的なキーフレームアニメーションによる政策手順や、ウォークスルーによるカメラの調整のしやすさ、パスが表示されることでの移動経路などの視覚的なわかりやすさなどの魅力が伝わりましたら幸いです。

    ここまでお付き合いありがとうございました。

     

    Enscapeの商品詳細はこちら

    https://oakcorp.net/enscape/

  • Enscapeを使ってみよう!Part2

    Enscapeを使ってみよう!Part2

    前回はEnscapeの導入を行いました。

    今回は、Enscapeでレンダリングするにあたって、オブジェクト割り当てる各種マテリアルの作成や設定について、見た目や各マテリアルごとの違い、特性と合わせてご紹介したいと思います!

    Enscapeマテリアルを作成する

    Enscapeマテリアルはホストアプリケーション側で作成、割り当てを行う必要があります。

    そのため、マテリアルエディタはあくまで編集を行うためのウィンドウ、ということになります。

    ホストアプリケーション側でマテリアルの作成を行うと、

    マテリアルエディタ側にも作成したマテリアルが反映されます。

    Enscapeマテリアルエディタ上のリストは、ホストアプリケーションによりシーンにあるすべてのマテリアルを参照するものと、Enscapeのマテリアルとして作成したもののみがリストアップされているものがあります。

     

    例として、SketchUpではネイティブのマテリアルやV-Rayなど別レンダーのマテリアルなどシーン内すべてのマテリアルが参照されますが、RhinoではマテリアルタイプをEnscapeに設定したもののみを参照します。

    前者の場合でも、別のレンダーのマテリアルがリストにある場合、Enscapeマテリアルエディタから編集することは可能ですが、編集した要素が元のマテリアル側の設定に反映されない部分もあります。

    こうした内部的なデータの相違が未知のバグを引き起こす可能性がございますので、別レンダーのマテリアルはEnscapeでの編集は行わない方がいいでしょう。

    Enscapeマテリアルタイプ

    Enscapeマテリアルには、いくつかのマテリアルタイプが設定されています。

    一般(Generic)

    一般(Generic)マテリアルは、文字通り、一般的な壁床面など厚みのあるものに使用することを想定したマテリアルタイプです。

    数値による設定のほか、テクスチャ画像を割り当てることも可能です。

    クリアコート(Clearcoate)

    クリアコート(Clearcoate)マテリアルは、アイコンにもなっているように車のボディのようなトップコートを吹いたような光沢感のあるマテリアルタイプです。

    一般マテリアルと比較すると一見透明度のパラメータがないだけのように見えますが、デフォルトで一定の光沢感があるため同じ数値でも光の反射などがあることが特徴です。

    V-RayのマテリアルであればCoatのパラメーターが設定されているようなものと思っていただくと、わかりやすいかと思います。

    芝生(Grass)

    芝生(Grass)マテリアルはマテリアルを割り当てた面に対して芝生のような短い毛束のジオメトリを追加します。

    透明度以外の一般マテリアル同様のパラメーターのほか「高さ」「高さのバリエーション」というパラメーターがあり、高さは文字通り毛束の長さを調整できます。高さのバリエーションは数値を高くすればまばらな長さに、小さくすれば均一な長さになります。

    色による調整のほか、テクスチャ画像の割り当てでのパラメーターも可能です。

    カーペット(Carpet)

    カーペット(Carpet)マテリアルは芝生マテリアルのように毛束のジオメトリを追加します。

    二つのマテリアルの違いは

    • 毛束の先端が丸まっている
    • 風のパラメーター(後述)の影響を受けない

    ということが挙げられます。

    木の葉(Foliage)

    木の葉(Foliage)マテリアルはパラメーターだけ見ると、一般(Generic)マテリアルと同じように見えます

    光源側から見た見た目は変わりが無いようですが

     

    逆光になる方向から見るとマテリアルの特性が非常にわかりやすいです。

    一般マテリアルでは当然陰になり暗くなりますが、木の葉マテリアルは実際の葉のように光をうっすらと透過します。

    このように、木の葉や薄紙などに使用することを想定したマテリアルになっています。

    前提として、単一面のオブジェクトでのみ効果を発揮すことに注意してください。

    自己発光(Self-illuminated)

    自己発光(Self-illuminated)マテリアルは、Emission値の設定されているマテリアルのようにマテリアルを割り当てたオブジェクトが光を発します。

    1 ~ 100000 カンデラ/平方メートル (cd/m²) の範囲で明るさと光の色を選択できます。

    光の色、強さ以外は一般マテリアルと同一になっています。

    水(Water)

    水(Water)マテリアルは、水面などの再現のためのマテリアルです。

    このマテリアルには他のマテリアルのようにテクスチャ画像を割り当てることができません。

    表示設定の「風」の項目の設定を変更することで表面で波打つ方向の向きや強さといった要素を変更できます。

    この風の要素は、先程紹介した草(Grass)マテリアルにも適用され、なびく方向、強さといった部分に影響を与えます。

     

    「風のグローバル設定を適用」というオプションを有効にすることで、表示設定の風の設定から独立したマテリアル固有の波の強さ、方向を設定することも可能です。

    (項目の名称が内容と逆の挙動では?と思うかもしれませんが、英語版では”Override Global Wind Settings:グローバルの風の設定を上書きする”となっているため、おそらく誤訳ではないかと思われます)

     

    これらの風による波や草がなびく、といったアニメーションはウォークスルーでの移動やマウス左/右ドラッグでのカメラ移動をしているときなど、カメラが動いている間のみ画面上で動きます。

    そのため、実際にどういうアニメーションをしているのか、といった確認をする際はマウス左右ボタンを押し続けたままゆっくりとマウスを動かすと、視点を大きく変えることなく確認をすることができます。

     

     

    このようにEnscapeのマテリアルは、マテリアルタイプとして用途に合わせた特性を持ったものを選択することができます。

    リアルタイムレンダラーという特性を活かしたマテリアルなどを、複雑なシミュレーションの設定などなくマテリアルのみで使用できるのはEnscapeの強みではないかと思います。

    この記事が制作時の一助となりましたら幸いです。

    ここまでお付き合いありがとうございました。

     

    Enscapeの商品詳細はこちら

    https://oakcorp.net/enscape/

     

     

  • Enscapeを使ってみよう!Part1

    Enscapeを使ってみよう!Part1

    先日Chaos社から、リアルタイムビジュリアリゼーションツール「Enscape」のMacOS版2.0アップデートが正式リリースされ、SketchUpのほかにArchicad、Vectorworksに対応するようになりました。

    今回はそんなEnscapeの基本機能について紹介したいと思います。Part1ではEnscapeの導入、起動、基本操作や主な機能についてご紹介します。

    14日間使用可能な評価版ライセンスもございますので、よろしければこの機会にお試しください。

    評価版ライセンスの取得方法はこちらをご確認ください。

    Enscapeってどんなツール?

    Enscapeとは、ものすごく端的に言うとリアルタイムレンダラーの一種です。

    なんといってもその魅力はそのレンダリングの速さでしょう。

    また、レンダリング自体の速さだけでなく、実行するまでの速さも魅力的です。プラグインとしてインストールされるため、他のリアルタイムレンダラーソフトのように、対応する形式に変換して、書き出して、……といったことなく、ワンボタンで起動、データの転送、レンダリングを行うことができます。

    全体的な動作も軽く、後述するウォークスルー機能でシーン内を動き回るようにカメラを移動させることができます。

    現在はWindows版のみの機能になりますがレンダリングされたシーンを実行ファイル(.exe)として書き出すことができ、こちらも同様にウォークスルー機能でシーン内を見て回ることができます。

    ダウンロード・インストール

    こちらからEnscapeをダウンロードできます

    Windows/Macは別になっていますが、ホストアプリケーションごとでダウンロード項目に違いはありません。

    インストーラーを進めていくと、Language(言語)の項目があります。こちらで日本語を選択することでUI表示など日本語の設定でインストールされます。英語など他言語でインストールした場合も後から変更することが可能です。

    ライセンスの認証

    インストールが完了しましたらホストアプリケーションを起動し、ライセンス認証を進めていきます。

    評価版ライセンスの場合ライセンス認証の過程は不要です。

    今回はWindows版でSketchUpを使用していきますが、各種設定項目やEnscape起動後のウィンドウのUIは同じなため、他のアプリケーションでも同様に操作可能です。

    Enscapeのインストールが完了していると、このようなツールバーが表示されるようになりますので、一番右にある人型のアイコンをクリックし、Enscapeアカウントウィンドウを展開します。

    Enscapeアカウントウィンドウ、ライセンスの項目にある「ライセンスキーの入力」ボタンをクリックしてライセンス認証を行います。

    ライセンスキーを入力し、「ライセンスの適用」ボタンを押すとライセンスの認証が行われます。

     

    Enscapeを起動する

    こちらから無料のEnscapeサンプルプロジェクトをダウンロードできます。

    何もないシーンでもEnscapeを起動することはできますが、せっかくなので今回はサンプルシーンを使用していきたいと思います。

    メニューバーの一番左にある「Enscapeの起動」ボタンを押すと、Enscapeが起動します

    起動すると、ホストアプリケーションのビューに同期する形で、Enscapeのレンダリング画面が展開します。

    まずは、ウォークスルー機能を使用してリアルタイムにレンダリングされているこのシーン内を見てみましょう。

    ウィークスルーの基本動作はキーボードのW:前,A:左,S:後,D:右に移動、左クリックをしながらマウスを動かすことで視線を移動することができます。FPSゲームなどをキーボード・マウスで操作している方であれば馴染みやすい操作になるかと思います。

    右クリックを押しながらマウスを動かすと、クリックした地点を中心に視点が動きます。

    スペースキーを押すと歩行モードと飛行モードが切り替わります。

    歩行モードはシーン内を歩くように動かすことができるモードです。そのため、坂や階段などがある場合は上るようにカメラ位置も上昇し、壁や配置してある各オブジェクトとの衝突判定があるため、建物のモデルのドアが閉まっている状態では中に入ることができません。

    飛行モードでは床、壁面、配置してある各オブジェクトとの衝突判定なくシーンを動かすことができます。この状態でQ/Eキーを押すと下降、上昇することができます。

    その他ウォークスルー機能の操作は、右側にあるヘルプ(ショートカット:Hキー)をご確認ください。

    Enscapeの主な機能

    Enscapeではリアルタイムにレンダリングを行いながらシーン内を移動できるリアルタイムウォークスルー機能のほかにも制作に役立つ様々な機能がございます。その中からいくつかの機能をご紹介します。

    アセットライブラリ

    Enscapeで使用することができる1000を超える高品質なアセットが備わっています。

    人物や木々、乗り物や家具などと様々なカテゴリーのアセットがあり、これらを選択しシーン内にワンクリックで配置することができます。

    アセットライブラリーはホストアプリケーション側からも展開、配置することが可能です。

    ツールバーの「アセットライブラリ」ボタンからウィンドウを展開できます。

    こちらでも同様にアセットを選択しシーン内の配置したい箇所をクリックすることで配置することが可能です。

    ホストアプリケーション上ではこのように、配置したアセットはローポリゴンのオブジェクトとして表示されます。

     

    マテリアルライブラリ

    アセットライブラリと同様にEnscapeで使用できる様々なカテゴリーのマテリアルが用意されています。

    こちらはホストアプリケーション側からアクセスします。

    ツールバーの「Enscapeマテリアルライブラリ」ボタンから直接展開するか、

    「Enscapeマテリアルエディタ」ボタンからマテリアルエディタを開き

    「Enscapeマテリアルライブラリからインポート」を選択して展開することが可能です。

     

    ビデオエディタ

    現在のビューをキーフレームとして設定しそれらをつなげてアニメーションを作成することができます。

    ビューマネジメント

    ビューマネジメント機能を使用することでEnscape上で操作したビューを保存することができます。

    ホストアプリケーション側で作成したビューもこちらに反映されます。

    反対に、Enscapeで作成したビューもホストアプリケーション側へ反映、保存されます。

    Enscapeのウォークスルー機能はホストアプリケーションでカメラを細かく操作するよりも、直感的にシーン内でカメラを動かすことができますので、マネジメント機能と合わせてより良いカットの検討や、ムービーのキーフレーム設定に役立てることができます。

     

    次回は先程少し紹介したマテリアルエディタ、ビデオエディタについてご紹介したいと思います。

     

    https://oakcorp.net/enscape/