ZBrush 2021.6 でもワークフローの多くの領域に影響を与える拡張機能を提供しています。Pixologicは常に探求を促進して創造性を刺激するような革新的な新機能に焦点を当てて開発を行っています。新機能を使えば、数回のブラシストロークでジオメトリを生成でき、かつ驚くべき結果を得える事ができます。ZBrush 2021.6は、登録されている「全てのZBrushユーザー向けの無料アップグレードです」(ZBrushCoreおよびZBrushCoreMini除く)
ZBrushアーティストの MichaelPavlovich氏が、ZBrush 2021.6の新機能を2021.5および2021の新機能と組み合わせて、刺激的なデジタル彫刻を作成する方法を紹介します。
ZBrush 2021.6に新しく追加されたすべての詳細については、Pixologicの基調講演もお見逃しなく.
"マスクメッシュ"は、ベースメッシュを作成するための驚くほど高速でシンプルなブラシのセットです。(マスクブラシとして MeshExtrude、MeshBalloon、MeshSplat、MeshExtrudePropDepth が追加)。ベースをマスクメッシュで作成したら続けてスカルプトできます。使い方はいわゆる"ラッソ"のマスキングを使用して目的の形状の輪郭を描くだけです。 ZBrushは描いた輪郭を編集可能なメッシュに即座に変換します。次にスカルプティングに直接ジャンプするか、アウトラインを追加・減算またはカットするなど、アウトラインを引き続き調整することができます。マスクメッシュを追加で変更すると、生成結果がリアルタイムで更新されるため、結果がどうなるかを推測する必要はありません。
この機能には2つの異なるモードがあります。 1つは「バルーン」タイプの効果で丸くて有機的な形状を作成します。この効果では広い場所では厚くなり、狭い場所では薄くなる傾向があります。もう1つのモードは均一な厚さと制御されたベベルを備えた正確なフラット形状を作成します。
ラッソ、サークル(円)、長方形、およびカーブのストローク・タイプがサポートされており、アルファもサポートされています。さらにZBrush 2021.6では選択ブラシ(ラッソ選択)でもレイジーマウスのスムーズな制御と精度をサポートするようになりました。
新しい Curve Alphaブラシ は、任意の2Dアルファを使って実際のジオメトリとしてカーブに沿って押し出します。これは、スタイリッシュな「髪の毛」や「角」などをすばやく作成し、カーブに沿ってねじったり先細りにしたりするのに理想的なツールです。形状を調整したい場合は、そのカーブを編集できます。
新しい ExtrudeProfileブラシ は、アルファパレットの「フラット(Flat)」オプションを使用して3Dメッシュをシルエットに変換し、カーブに沿ってスイープする点を除いて、Curve Alphaブラシと同じ様に機能します。
あなたの想像力をブーストさせます!新しいSnakeCurveブラシはSculptrisProモードで動作し、モデル上にカーブを描きいて、それを表面から引き出し、奇妙で美しい有機的な押し出しを作成できます。カーブをクリックして移動する場所と、カーブを引く速度に応じてカーブは有機的にねじれ、押し出されたジオメトリに変化が生じます。この機能はアーティストを刺激するような偶然にできた素晴らしい形状を作成するのに最適です。
アンビエントオクルージョンとは、環境からの光がオブジェクトの表面に当たって直接跳ね返って目に届く量と、表面の凹凸よって遮られる光の量を追跡するレンダリング機能です。これによりディテールや凹みがある場所に自然でソフトな陰影を付ける事ができます。非常に微妙な場合もありますが、照明のリアリズムに大きな影響を及ぼします。
以前のZBrushではポリゴンが互いにどれだけ近いかを計算することでAOを近似表現していました。ZBrush 2021.6の改善されたAOにより、ZBrushはよりリアルに近い結果を得るために真のレイトレーシングを使ってアンビエントオクルージョンを計算できます。技術的なノウハウを必要とせず、モデルの細部が本当に明瞭になります。アンビエント・オクルージョンマスキングの新しい改良版は、強度とスムージングの基本的なコントロールだけで簡単に使用できます。他のサブツールからの遮蔽も考慮されます。つまり、モデルをスカルプトのニーズに最適なパーツに自由に分割できると同時に、完成したときに見栄えの良いレンダリングも得る事ができます。
これまでの古いマスクのアンビエントオクルージョンのと同様に、新しいアンビエントオクルージョンでもマスキングを生成できます。これを変形またはブラシで使用して、モデルをさらにスカルプトできます。
スティッキーホットキー: スライダーパラメーターに割り当てられたホットキーを「押し続ける」事で操作できるようになりました。ホットキーを押しながらカーソルを移動するとホットキーが離されるまでスライダーが調整されます。つまり少ないクリックで同じ結果を得る事ができるようになりました。
最後に保存またはロードされたプロジェクトは、ZBrushの起動時に自動的に開かれるようになりました(オプションで挙動を変更可能)
Universal Scene Definition (USD) フォーマットの入出力をサポート
アルファパレットの"メッシュから(To Mesh)"に"フラット(Flat)"モードを追加。これはカーブに沿って押し出すことができるフラットメッシュの作成を可能にします。 IMM Curveブラシは、押し出しプロファイルとしてフラットメッシュを自動的に使用します。
Lasso ストロークでレイジーマウスをサポート
"連続Z"ピッカーに 最も近いモード(最接近Z)と最も遠いモード(最遠方Z)を追加
カーブストロークのオプションが更新され、より高度な動作が可能になりました: