PixologicはZBrushの最新バージョン 「ZBrush 4R5 (WindowsおよびMac) 」をリリースしました。[
ZBrushCentralのアナウンス]
ZBrush 4R5 は既存ユーザーに無償のアップグレードとして提供されます。
Pixologicはこの「ZBrush 4R5」で、さらなるスカルプト、レンダリング、ワークフローを拡張し、アーティストにより無制限なデジタル創造環境を提供します。
Pixologicは常に"アーティストの為に"新しいアイディアと自由度を提供する事を目指しています!
ZBrush 4R5 の主な新機能:
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Polish by Features :
Tool >> Deformation に追加されています。この機能はポリグループもしくはCreaseエッジを維持したまま一気にポリッシュ(均一化)を掛けます。ハードサーフェスやプロダクトデザイン向けに便利な機能です。
この機能は特にDynaMeshをつかったプロダクト(ハードサーフェス)モデリングに絶大な威力を発揮します。オブジェクトのボリュームを維持したまま表面を均一化する事ができるので、より少ないポリゴン密度で形作る事ができるでしょう。
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Curves by Features :
ZBrush 4R4から搭載されたこの機能ですが、ZBrush 4R5 ではポリグループの境界やCreaseエッジ上にカーブを生成する事ができるようになりました。生成したカーブを使って様々はスカルプトを適用する事ができるでしょう。
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Panel Loops :
ポリグループを完全に独立した「パネル」(ベベル付きの厚さのある板)に変換する事ができます。なおパネルではなく滑らかなエッジで押し出しだけ加える事もできます。ハードサーフェス・モデリングに大活躍するでしょう。
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Delete Loops :
角度に基づいて不要なエッジループを削除する機能です。オブジェクトの特徴を維持したまま綺麗なポリゴンリダクションを行えます。なおモデルのトポロジーを大きく変えてしまうので注意が必要です。
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Align Loops :
Delete Loopsの別の方法で、結果はDelete Loopsと同じ見た目になりますが、こちらはポリゴンを削除せず頂点だけを移動します。
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Dynamic Brush Size:
カメラのズームイン・アウトに追従してブラシサイズを自動的に変化する事ができます。モデルに対して一定サイズのパーツをインサートする場合や、一定サイズの模様(Alpha)を使ってペイントする場合等に便利な機能です。スカルプト中にズームイン・アウトしてもブラシサイズが一定に保持されるので、これまでのようにブラシサイズをズーム毎に変更する必要はありません。
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ポリグループの拡張:
次のようなポリグループを利用する新機能が追加されています。法線角度でポリグループを作成する"group by normals"機能。ポリペイントからポリグループ等で発生するピクセル状の浮動ポリグループを近接するポリグループに融合する"merge stray groups"機能。ポリグループの境界線にGreaseエッジを定義する"(un)crease by PolyGroup"機能(こちらと
Polish by Features と組み合わせるとボリュームを損なわずにオブジェクトに磨きを加える事ができます。)
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Posterize:
ZBrush 4R5ではセルルックをコントロールするDiffuseプロファイルカーブ、エッジを作成するマテリアルミキサー、グローバルなポスタリゼーション階調をコントロールするBPRの3D Posterize機能を使って以前より簡単にイラストレーション調のレンダリングを行う事ができます。
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シースルーモード:
ZBrushのウィンドウ自体を半透明にして背面を透かして見る事ができます。ZBrush上にリファレンスイメージを読み込まなくても、好きな画像をZBrushウィンドウの背後に置くだけでリファレンスとして参照する事ができます。
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Auto Save:
ZBrush 4R5では一定時間毎に自動的にプロジェクトファイルを保存できるようになりました。また一定時間ZBrushを使っていない場合、コンピューターから離れた場合、他のアプリケーションに切り替えた場合等のタイミングで自動保存させる事もできます。
その他 ZBrush 4R5 では以下のような拡張が行われています:
- Dynamic brushモードによってトポリジーブラシの機能が非常に使いやすくなりました。
- スライスカーブやマスクカーブモードの描画中にCtrlキーを1回タップする事でSerct Rectangleにトグルする事ができます。
- トランスポーズラインを簡単に視点(キャンバス)に対して整列させる事ができます。また白いサークルをドラッグする事でカメラをZ軸にロールさせる事ができます。
- インサートメッシュを簡単に分離する "Split UnMasked Points" 機能を追加。例えばIMMブラシでインサートしたパーツを即座にサポートメッシュから別のSubToolに分離する事ができます。
- Tool >> GeometryサブパレットにPositionとSizeスライダーが新設されました。このスライダーはDiformationのSizeとOffsetと殆ど同じ物ですが、値変更後もその値を維持します。従って元のサイズや位置に戻す事が簡単にできます。
- MicroMeshに"align vertices"オプションを追加。インサートメッシュを同一方向に揃える事ができます。
- "Delete by Symmetry"機能を追加。オブジェクトの片側半分を削除します。Mirror and Weldでミラーした半分を削除するのに便利です。
- マウスホイールサポート:マウスホイールにスライダー値をアサイン可能になりました。手順はホットキーと同じです。
PixologicではZBrush 4R5のデモンストレーション・ビデオを作成中です。まもなくアップロードされるでしょう。
ZBrush 4R5 は既存ユーザーに無償アップグレードです!
アップデート手順:
※アップデート後に必ず再アクティベーションが必要になりますが、アップデータの適用前にライセンスを返却する必要はありません
方法その1:フルインストール (ZBrush 4R4 は残されます)
●予め旧バージョンのZBrushをアインストール、デアクティベーションする必要はありません。
●Pixologicの
ZBrush 4R5 フルインストーラーダウンロードページにジャンプします。
●登録したe-mailとZBrush 4のシリアルを入力してインストーラーをダウンロードします。(なお回数制限あり)
※オークのサポートページにインストーラーをミラーしてあります。
●インストールします。ZBrush 4R5は新しくZBrush 4R5 フォルダにインストールされています。
●アクティベーションが要求されますのでアクティベーションを行ってください。
ライセンスを返却していないマシンで再度アクティベーションを行う場合「アクティベーションコードの再発行」扱いとなりアクティベーション上限数を消費しません。
以上でアップデート完了です。
方法その2:ZBrush 4R4 をアップデート (ZBrush 4R4は残されます。)
●ZBrush 4R4を終了します。
●ZBrush 4R4のインストールフォルダ内にある"ZUpgrader"を実行します。
Windows VISTA/Windows 7の場合「右クリック>>管理者として実行」から起動してください。
●指示に従ってアップデータをインストールしてください。Windows版は最後にエラーが出るかもしれませんがそのままOkで大丈夫です。
●Windowsの場合C:\Program Files (x86)\Pixologic\ZBrush 4R5フォルダ、Mac版はアプリケーションフォルダにZBrush 4R5フォルダが作成されている事を確認してください。
●ZBrush 4R5フォルダ内のZBrush を起動します。
●アクティベーションが要求されますのでアクティベーションを行ってください。
ライセンスを返却していないマシンで再度アクティベーションを行う場合「アクティベーションコードの再発行」扱いとなりアクティベーション上限数を消費しません。
●ZBrushの左上表記が「ZBrush 4R5」となっていればアップデートが適用されています。
以上でアップデート完了です。
※インターネットに接続できない等、なんらかの理由でアップデータがダウンロードできない場合は、必ず購入時のユーザー情報を記載して株式会社オークのサポート(support@oakcorp.net)までご連絡ください。