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7.22025
V-Ray for Blender が発売開始
V-Ray for Blender が登場しました。オープンソースクリエイティビティの自由度を満たしながら、受賞歴のあるレンダリング環境を提供します。
V-RayがBlenderに完全統合されたレンダラーとして利用可能になりました。アーティストは、受賞歴のあるレンダリングテクノロジーを活用して、フォトリアリスティックな静止画やアニメーションを作成できます。
V-Ray for Blenderとは?
V-Ray for Blender は、ハイエンドのレイトレーシングによるフォトリアリズムを Blender にもたらす、そのコアは数々の受賞歴があり実績のあるレンダラーです。
ハイエンドなフォトリアリズムを目指す場合でも、スタイリッシュなルックを目指す場合でも、V-Ray は、プロジェクトの規模や複雑さを問わず、あらゆるプロジェクトに容易に拡張できるプロフェッショナルグレードの品質を提供します。
V-Ray for Blenderには、魅力的なビジュアルを作成するために必要なフォトリアルレンダリングの基本機能に加え、ポストプロセス、レンダリングに即座に対応可能なアセットライブラリ、クラウドレンダリング、コラボレーションソリューションなどの組み込みツールが付属しています。
世界中のトップスタジオから長編映画、テレビシリーズ、ゲームトレーラー、ビジュアライゼーションの分野で信頼を得ているV-Rayは、あらゆるニーズに対応します。今、全てのBlenderユーザーがV-Rayを利用できるようになり、レンダリングにとどまらないクリエイティブな可能性を広げ、アーティストは創作フローを中断することなく、より多くのことを実現できます。
BlenderとV-Rayの両コミュニティから、この2つの強力なツールを連携させる統合を長年にわたりご要望いただいていました。ベータ版の200日間を経て、過去最大規模のテストグループによるテストを経て、ついに最初の商用リリースをお届けできることを大変嬉しく思います。
V-Ray for Blender に期待される事:
優れた品質とリアリズム
V-Rayを使えば、複雑なレンダリング設定を手動で行う必要がないため、内蔵レンダラーよりもはるかに速くフォトリアリスティックな結果を得ることができます。物理的に正確なライティング、マテリアル、カメラ、レンズエフェクト、そしてスマートなデフォルトサンプリング設定が、面倒な作業を全て自動で行ってくれます。つまりパラメータ調整に費やす時間を減らし、クリエイティブな作業に多くの時間を費やせるということです。
主な機能:
- グローバルイルミネーション
- 現実世界のカメラとレンズエフェクト
- PBRマテリアル
- V-Rayの受賞歴と実績のあるレイトレーシング・レンダリングテクノロジー
より高速でアーティストフレンドリーなワークフロー
V-Ray for Blender は、クリエイティブプロセスをスピードアップし、不要な複雑さを排除してプロジェクトをより早く完成させるのに役立ちます。専用のポストプロセス機能が組み込まれているため、再レンダリングやサードパーティ製ツールへの切り替えをすることなく、レンダリングを微調整できます。
V-Rayユーザーは約6,000種類のレンダリング可能なアセットに追加費用無しでアクセスできるため、瞬時にシーンに複雑さを追加できます。また、ボタン操作だけでクラウドレンダリングを実行できるため、負荷の高いレンダリング処理をアウトソーシングしたり、レンダリング結果をセキュアかつ簡単に共有してフィードバックを管理できます。
主な機能:
- V-Ray フレームバッファ (VFB): ライトミックス、カラーコレクション、レイヤー合成、マスキングなど。
- Chaos Cosmos アセットライブラリへのアクセス
- Chaos Cloudレンダリングとコラボレーション
- V-Rayシーンファイル形式の出力
- V-Ray デフォルトのスマートサンプリング
あらゆるシーンに対応できる信頼性の高いレンダラー
V-Rayは、20年以上にわたり様々な業界で使用され実績のあるレンダラーです。ハイエンドプロダクション向けのスケーラビリティも考慮されています。ハードウェアに合わせて拡張できるため、数十億ポリゴンのシーンでも、あらゆるプロジェクトの要求に応えられます。また、多数の光源やHDRI、手続き的な曇り空のシミュレーションなど、複雑なライティング設定もスマートかつメモリ効率よく処理できます。
主な機能:
- CPUレンダリング (V-Ray), GPUレンダリング (V-Ray GPU), CPU+GPUハイブリッド (CUDA)
- Chaos Cloud レンダリング
- 自家製、NVDIA社製、Intel社製 等複数のAIデノイザー
- V-Ray proxy
- 可変ライトサンプリング
V-Ray for Blender は誰のために設計されているのでしょうか?
V-Ray for Blender は、経験豊富なインディペンデント・アーティストやスタジオアーティスト、プロを目指す人、先生機関など、Blenderでプロレベルのレンダリングを求めるあらゆる人のために作られています。Blenderのワークフローを完全にサポートし、かつV-Rayパイプラインに接続できるように構築されており、学習から大規模制作まであらゆるニーズに必要なパワーと品質を提供します。
最も一般的なユースケースにはどのようなものがありますか?
V-Ray for Blenderは、レンダリングワークフローにおいて最高レベルのリアリティと汎用性を求める、あらゆる業界のアーティストやスタジオ向けに設計されています。以下の用途に最適です。
フォトリアリスティックな静止画とアニメーション
- 建築ビジュアライゼーション(外観と内装)
- 製品デザインとビジュアライゼーション(家電、電子機器、家具など)
- 自動車および乗り物のレンダリング(自動車、航空機、船舶など)
- 広告、ブランディング、パッケージング(フォトリアルなキャンペーンアセット、製品イメージショット)
- キャラクターとクリーチャー(デジタルヒューマン/デジタル代役、肌のシェーディング、衣服、ヘアー/ファー)
- 環境と世界(自然、都市の風景、ビルディング)
- 医療および科学ビジュアライゼーション(解剖学、外科手術など)
- VFX(炎、煙などのリアルな効果)
NPR(非フォトリアリスティックレンダリング)スタイル
V-Ray は、手描き効果、スタイル化されたリアリズム (リアルな要素を持ちながら柔らかく理想的な特徴)、フラットデザイン (簡素化された形状、大胆な色、最小限の陰影)、抽象的または超現実的な形状、レトロ風、低ポリゴン描画など、幅広い非フォトリアリスティックなレンダリング ルックの作成もサポートします。
いくらかかるのでしょうか?
Blender専用のV-Ray for Blender単品は、月間および年間プランでコミュニティ特別価格でご利用いただけます。
- V-Ray for Blender(1年) ¥28,600 (税込¥31,460)
- V-Ray for Blender(1ヶ月) ¥4,700 (税込¥5,170)
もちろん既存のV-RayサブスクリプションでもV-Ray for Blenderを追加料金なしでご利用いただけます。価格についてはこちらをご覧ください。
今後の予定は?
ベータテスターの皆様からのフィードバックのおかげで、すでにV-Ray for Blenderの次の改善に取り組んでいます。皆様のご意見が開発の原動力となります。ぜひアイデアをお寄せください。V-Rayアイデアポータルで投票して、今後の開発に参加してください!
V-Ray Blenderの始め方
- V-Rayのライセンスをお持ちでない場合は、こちらでV-Ray for Blenderの30日お試しライセンスを取得ください。
- 既存の V-Ray サブスクリプションをお持ちの方は追加費用なしでいますぐ利用できます。(V-Ray for Blenderをダウンロード)
- 包括的なヘルプドキュメント[現在英語のみ]で V-Ray for Blender をマスターしましょう
- サンプルシーンで探索を始めましょう
- 入門ビデオをご覧ください
- V-Ray for Blender コミュニティフォーラムに参加しましょう[英語]
既に持っているV-Ray for Blender のベータ版ライセンスはどうなる?
以前のV-Ray Blenderベータライセンスは 2025年7月8日までご利用いただけます。この期間中は、ベータ版ライセンスで引き続きベータ版をご利用いただくか、V-Ray for Blender の正式リリース版をお試しいただくことができます。
ベータ版ライセンスの有効期限が切れる7月8日以降も、30日間の無料トライアルを開始することで正式版をお試しいただけます。
よくある質問と回答
V-Ray for Blender は既存の V-Ray サブスクリプションで利用できますか?
はい、既に有効なV-Rayサブスクリプションをお持ちの方は、V-Ray for Blenderを追加料金なしでご利用いただけます。まだV-Rayサブスクリプションをお持ちでない場合は、こちらからV-Ray for Blenderを30日間無料でお試しいただけます。
Cycles マテリアルは V-Ray for Blender で使用できますか?
はい。V-Ray for Blender は Cycles の主要マテリアルのレンダリングを直接サポートしています。Principled、Diffuse、Emissive、Glossy、Sheen、Glass、Refraction BSDF をサポートしています。既存の Blenderプロジェクトを V-Rayで再レンダリングして、その機能を体験することができます。マテリアルを一から作り直したり、手動で再構築したりする必要はありません。また、近いアップデートでCyclesからV-Rayへのマテリアル変換機能が利用可能になり、既存のマテリアルライブラリを簡単に V-Ray に変換できるようになります。
V-Ray はどのバージョンの Blender をサポートしていますか?
V-Ray for Blender は、Blender 4.2 LTS、4.3、4.4 を公式にサポートしています。最新の LTS リリースと直近2つの公式バージョンとの互換性を維持する事を基本ポリシーとしています。
V-Ray for Blender はどのオペレーティングシステムで動作しますか?
V-Ray for Blender は現在Windowsのみで利用可能です。macOSとLinuxへのサポートも計画されており、今後のアップデートで導入される予定です。
V-Ray for Blender を実行するにはどのようなハードウェアが必要ですか?
V-Ray for Blender のシステム要件は、こちらでご確認いただけます。
V-Ray Blenderでサポートされていない項目は何ですか?
ディストリビュートレンダリング、Chaos Vantage LiveLink、Toon Mtl、Blenderコンポジター、ガウシアンスプラットオブジェクト 等があります。詳細はこちらへ
V-Ray for Blenderのソースコードはどこで入手できますか?
V-Ray for Blenderアドオン自体ソースコードは、以下のリンクから入手できます:
https://github.com/ChaosGroup/vray_for_blender_addon
※V-Ray for Blenderアドオン自体はオープンソースでライセンスを必要としませんが、vrscene変換とレンダラー本体(V-Ray.exe)はオープンソースではなくライセンスが必要なプロプライエタリプログラムです。