RailClone 7.3.5 リリース — MaxScript から RailClone スタイルへアクセス可能に
RailClone 7.3.5 が公開されました。MaxScript から RailClone スタイルへアクセスする新機能、RCSlice モディファイヤの改良、そしてワークフローと安定性に関する複数の修正が含まれています。
今回の目玉は、RailClone のグラフを XML として取得できる新しい MaxScript 関数群です。これによってスクリプティングや自動化の可能性が大きく広がり、Claude や ChatGPT といった LLM が RailClone スタイルを読み取り、理解し、場合によっては変更するといったワークフローも視野に入ります。
このほか、RC Slice、Evenly 分配、スプラインオフセット、Compose にも有用な改良が加えられ、複数の不具合修正も行われています。
MaxScript から RailClone グラフへアクセス

RailClone 7.3.5 では、次の 3 つの MaxScript 関数が新たに追加されました。
- railclone.getXMLStyle — 現在のスタイルを XML 形式で返します。
- railclone.setXMLStyle <xml> — XML からスタイルを割り当てます。成功した場合は Ok を、失敗した場合はエラーを返します。
- railclone.getXMLOutput — 生成された出力アイテムを XML 形式で返します。ソースセグメント、変換マトリクス、バウンディングボックス、タグなどの情報が含まれます。
RailClone のグラフの内容にプログラムからアクセスできるようになったのは、今回が初めてです。
比較的シンプルなレベルでは、グラフを読み取る、変更する、あるいは RailClone オブジェクト間で転送するといったスクリプトの作成に利用できます。
より実験的な用途としては、AI ベースのツールが RailClone のグラフを直接読み書きするための道筋にもなります。XML 構造を理解した LLM であれば、既存のスタイルを解析したり、変更を加えたり、新しいグラフを生成して RailClone へ渡したりすることも可能になるかもしれません。
まだ始まったばかりの段階ではありますが、3ds Max 向けの MCP ベースのツールが増えつつある中で、アーティストや開発者の皆様がこの新しいアクセス手段で何を生み出すのか、私たちも注目しています。
RC Slice の編集がより分かりやすく

RC Slice モディファイヤにもいくつかの変更を加え、何を編集しているのかがはるかに分かりやすくなりました。
Slice のギズモが色分けされるようになり、どのギズモがどのセクションに対応しているのかを識別しやすくなりました。また、モディファイヤの編集中はすべてのギズモが表示されたままになります。
従来は、サブオブジェクトモードに入らない限りギズモは非表示でした。新しい表示方法により、編集中でもモディファイヤのパラメーターと生成されるスライスとの関係がずっと明確になります。
あわせて、RC Slice の UI もより分かりやすいラベルに更新しました。
Evenly 分配の改良
Evenly > Divide by Sections のアルゴリズムが改良され、より多くのエッジケースに対応できるようになりました。

Divide by Spline

Divide by Section
Divide by Sections は、等間隔に配置されるセグメントの分配を計算する際に、配列の始点・終点・コーナーで使用されるジオメトリを考慮に入れます。これらのセクションを考慮せずに配列全体を分割する場合と比べて、一般によりバランスの取れた結果が得られます。
それでも、分配が期待したほど均等にならない構成がいくつか残っていました。7.3.5 ではアルゴリズムを改良し、こうしたケースを改善しています。
Simple Y Offset が 3D オフセットにも対応
Style ロールアウトの Simple Y Offset mode オプションが、3D モードで作業する際の Offset オペレーターにも適用されるようになりました。

Simple Y Offset は、スプラインがそれ自身と重なる場合に使える代替アルゴリズムです。標準のオフセットアルゴリズムは重なったスプラインを解消(ヒール)しようとします。これは多くの場面で有用ですが、道路や折り返す階段のような形状では望ましくない結果を生むことがあります。
Simple Y Offset を有効にするとこの挙動を回避できますが、これまでは Spline Offset オペレーターノードを使用する場合には適用されませんでした。RailClone 7.3.5 では、このワークフローもカバーするようオプションが拡張されています。
非表示のワイヤーが選択されなくなりました
Link ノードで作成した非表示のワイヤーは、非表示の間は選択できなくなりました。
RailClone では、複雑なグラフを整理して視覚的な煩雑さを減らすために、Link ノード間のワイヤーを非表示にできます。従来は、これらのリンクは表示されていないにもかかわらず、選択することは可能でした。
この挙動は、複数のノードやリンクをまとめて選択・編集する際に特に不便でした。7.3.5 では、非表示のリンクは再び表示されるまで選択の対象から除外されます。
コーナーでの Compose の位置合わせを改善
偶数個のセグメントを含む Compose オペレーターを Generator の Corner 入力に接続した際に発生することがあった、位置合わせの不具合を修正しました。
従来は、入力が偶数個の場合に中央のセグメントが 1 つに定まらないため、コーナーの頂点が中心の左右どちらかのセグメントに揃ってしまうことがありました。回避策として、Compose オペレーターの中央に Null セグメントを追加し、入力数を強制的に奇数にする方法がよく使われていました。
この対応はもう必要ありません。接続されたセグメントの数やサイズにかかわらず、Compose の出力はコーナーで正しく中央に配置されるようになりました。
スプラインバンクのアニメーション対応
スプラインのバンク(banking)を正しくアニメートできるようになりました。
従来は、アニメートされたバンク値の変更がビューポートにも最終レンダリングにも正しく反映されませんでした。RailClone 7.3.5 でこれが修正され、アニメーションを伴う RailClone のセットアップでもスプラインバンクを利用できます。
その他の修正
RailClone 7.3.5 には、Library Browser に関する 2 件の不具合修正も含まれています。
- ポータブルマテリアル(.pmat)の読み込み時にまれに発生する例外を修正しました。
- Style Library のサムネイルに使用される非矩形画像のアスペクト比を修正しました。
入手方法
RailClone 7.3.5 は、有効なメンテナンスプランをお持ちのすべてのユーザー様に、すでに提供されています。アップデートをダウンロードするには、ユーザーパネルにログインし、My Products セクションへ進んでください。
メンテナンスプランの有効期限が切れている場合も、いつでも更新することで最新バージョン・ライブラリ・テクニカルサポートを再びご利用いただけます。追加料金やペナルティはありません。
RailClone を初めてお使いになる方へ
RailClone Lite は RailClone の無償版です。Pro 版のコア機能の多くを備えており、商用プロジェクトでも使用できます。詳細は製品ページ、または RailClone Lite のダウンロードページをご覧ください。



