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RailClone 4.3 の新機能紹介

RailClone 4.3 の新機能紹介

Itoo Software社は数週間前に RailClone 4.3 のリリースを発表しました。RailClone 4.3では、高速で汎用性の高いいくつかの便利な改善点も含まれています。この投稿では、これらの最新の変更についてもう少しユーザー様に紹介したいと思います。

まず、V-RayユーザーはRailCloneでVRayMultiSubTexおよびVRayUVWRandomiserマップを使用できるようになりました。Instance IDモードを有効にするだけで、各セグメントのUVWをランダムにスケーリング、オフセット、および回転できるようになりました。また、色相、明度、ガンマをランダム化する機能など、ビットマップをランダムに割り当てることもできます。これらの2つのマップを組み合わせると、パラメトリックモデルに多くのバリエーションを追加するのに非常に便利です。もちろん、テクスチャのランダマイズは既存のRailCloneColorとRailCloneのUVWXFormノードを使用して既にに利用可能でした。後者の方法もV-Ray5GPUでサポートされるようになりました。

複雑なノードを構築しているRailCloneの上級ユーザーは、このリリースでRailCloneオブジェクトの評価がはるかに速くなった事に気付くかもしれません。私たちが確認した複雑なシーンでは、最大500パーセントの速度向上を計測しています。

おそらく、将来のスタイルの構築方法に影響を与える最大の変更は、Transformオペレーターに追加された新しい[Deform]タブです。新しいタブには、セグメントノードにあるすべての変形設定が組み込まれていますが違いがあり、複数のセグメントのこれらの設定を一度に変更できるようになりました。はるかに簡単です!

新しいDeformタブには別の機能もあります。 RailCloneを使用して、下のプレビューに示すような円形のグランピング小屋を作成していると想像してください。このようなスタイルを正しく作成するには、セグメントがサークル状のスプラインの周りで曲がる必要があります。これを機能させるには Bend > Deformを有効にする必要があります。

次に、この小屋を別の線形配列(linear array)で配置する為に使用したジェネレーターをネストし、カーブしたパスに沿って複数の小屋を分散させたいとします。ベンドが有効になっているため、各小屋はパスに沿って変形しますが、これは私たちが望んでいることではありません。では何ができるしょう? RailCloneの以前のバージョンでは、これを単一のスタイル内で回避するソリューションはありませんでしたが、RailClone 4.3以降では、ネストされたジェネレータの後にTransformノードを追加し、Deform設定をオーバーライドできるようになりました。セグメントはサークルに沿って変形し単一の小屋を作成しますが、その後はベンドはそれ以上変形しません。 RailCloneでネストされたジェネレーターを使用する場合に、これによってさらに多くの利用方法が開かれることを願っています。

既に RailClone4.3 にアップグレードしている方は、スタイルエディタがMaxのダーク調UIに合わせて、調和するように微妙に改良されていることに気付いたかもしれません。さらに気付いていないかもしれない変更点として、スタイルエディタのフォントとテキストサイズをカスタマイズするための新しいオプションが追加された事です。これらの新しい設定にアクセスするには、スタイルエディターを開き、Options > Preferences に移動します。 Change Default Fontのオプションを有効化し、[…]ボタンをクリックしてフォントとサイズを変更できます。以下はComic Sansフォントに切り替えた例です!

最後に、このリリースにいくつかの新しいマクロを追加しました。3つのノードのみを必要とし、1つのマップから複数の厚板テクスチャを抽出できる5つのフロアジェネレータがあります。さらにひまわりの様なphyllotacticスパイラルを作成するための珍しいマクロもあります。新しいマクロには多数の新しいロジックノードが含まれており、新しいArray Attributeノードと組み合わせると、式エディターを使用したり理解したりしなくても、一部の低レベルパラメーターに簡単にアクセスできます。 X-splineとサーフェスの間の距離を計算するためのノードもあります。これは、橋や歩道橋の作成に最適です。さらに、Y軸の可変スケーリングを可能にするノードもあります。これらのノードとそのパラメーターの詳細については、以下をご覧ください。これらのマクロはRailCloneLiteでも使用できるため、フリーバージョンの機能がさらに向上しています。

この機会にぜひ RailClone 4.3 の購入、およびアップグレード(保守更新)をご検討ください。

購入および保守更新はこちらから

RailCloneをまだ使用していない場合は、Proエディションの多くの機能を備え、有効期限がなく、商用利用できる無料のLiteバージョンがあることをお知らせします。RailCloneの製品ページからダウンロードできます。ぜひお試しください。

そして最後に、これらのポイントリリースに加えて、RailCloneアセットに関連するニュースが間もなくアナウンスされる予定です。さらに今年後半に予定されているRailCloneのメジャーな新しいバージョンが開発中です。ご期待ください!Pro版を購入された方は保守期間は無償アップグレードです!


 

最新マクロの紹介

RailClone 4.3には、多くの新しいマクロが含まれています。以下に使用を開始するのに役立つ説明と、それらの入力およびパラメーターに関する情報を解説します。より高度なマクロのいくつかは、間もなく開催されるItoo社による Macros Mondayシリーズのチュートリアルの一部として専用ビデオで紹介されます。

Transform > Surface to Spline distance

Surface -> Spline Distanceノードは、Xスプラインとサーフェスの間の距離を計算できます。シーン単位で単純な測定値を出力するため、ノードはさまざまなアプリケーションに使用できるほど柔軟です。スプラインと地形の間のギャップにまたがるようにセグメントまたはネストされたジェネレータのサイズを設定する場合に特に便利です。次の例ではこのマクロを使用して、遊歩道の下にサポートを作成するために使用されているネストされたジェネレーターのXサイズを設定しています。

マクロを使用するには、最終ジェネレータで使用したものと同じSurfaceとX splineを入力に接続します。また実際のジオメトリを使用するプレースホルダーセグメントをアタッチする必要があります(通常はボックスまたは単純なものですが、空のセグメントにすることはできません)プレースホルダーのジオメトリは最終的なスタイルでは表示されませんが、距離を正しく計算できる必要があります。最後に、それが接続されているチェーンの最後のジェネレーターには、Linear_1S1という名前を付ける必要があります(この名前は、マクロで使用される式にハードコーディングされていますが、マクロを編集した事がある場合は、簡単に変更できます)。

Transform > Y Adaptive

デフォルトセグメントを配置する最も便利な方法の1つはアダプティブモードです。これは、配列を満たすために必要なセグメントの数を計算し、スライスせずに正確に収まるように微妙にスケーリングすることで機能します。これは、ジオメトリが意図せずカットされる事を防ぐのに最適であり、スケーリングされたセグメントをインスタンス化できるため、スタイルの最適化に劇的に役立ちます。これはスライスされたセグメントはできません。ただし、現時点ではRailCloneは2次元配列のX軸でのみアダプティブ配置をサポートしています。

そこで、このマクロが役立ちます。このマクロを使用するとY軸にアダプティブ効果を作成できます。これを使用するには、セグメントをAdaptive入力に配線してから、通常の方法でマクロをジェネレーターに配線します。 GeneratorのTopまたはYEvenly入力でセグメントを使用している場合は、これらもマクロに配線する必要があります。

Generators > Bricks and Walls > Perforated

ブロック壁マクロに新たに追加されたこのノードは、高さ、れんがの重なりなどを制御するパラメータを使用して、穴が空いたブロック壁を作成できます。

Generator > Floors

このカテゴリには、3つのノードのみを使用して一般的な寄木細工の床を生成する、新しい5つのマクロが含まれています。厚板のサイズを制御するパラメータだけでなく、このプリセットには便利な追加機能もあります。タイルテクスチャの自動抽出モードを使用すると、セグメントのUVWマッピングを操作して、1枚のマップから個々の厚板のテクスチャをランダム化できます。マップに複数の厚板が含まれている場合やベニヤ床の場合は、マテリアルをすばやく設定するのに非常に便利です。このマクロを使用したチュートリアルを以下で見ることができます。

Generators > Tiles > Random Tiles

タイル毎にX軸、および/または列ごとにY軸でランダムにスケーリングできるタイルを作成します。このマクロには、グラウト(隙間の充填)を追加する機能もあります。

Logic

ロジックノードの新しいコレクションがRailCloneに含まれるようになりました。これらは、RailCloneをさらに活用したいが、エクスプレッションを記述したくないユーザー向けに特別に設計されています。

(上)エクスプレッションの場合、(下)Logicノードを使った場合
ロジックノードは3つのカテゴリに分けられます。配列属性(Array Attributes)ノードは、1行もコードを記述する必要なしに、エクスプレッションエディタにある全ての属性を多かれ少なかれ実行できます。Logic > Conditional(条件)ノードを使用すると、比較テストに基づいて真または偽の値を返すことができます。これらをAttributesノードと組み合わせて使用する事により、vanilla Conditional(パニラ条件)オペレーターで現在可能であるよりもはるかに包括的な条件関係を作成できます。何かが真か偽かを判断するために複数の条件をテストする必要がある場合は、ANDなどのブーリアンチェックを実行できるゲートも追加しました。またはNOTだけでなく、あまり一般的ではないものもあります。最後にセグメントを選択したり、スタイルで使用する数値を出力したりできるスイッチがあります。

Logic > Array Attributes

3つの配列アトリビュートノードがあります。 X Spline変数とY Spline変数は、ジェネレータに配線されたスプラインの任意のアトリビュートをエクスポートできるという点で似ています。これらは他のロジックノードやスタイル内の他のエクスポート可能なパラメーターで使用できます。アトリビュートの値を出力するには、チェックボックスをアクティブにするだけですが、一度に選択できるアトリビュートは1つだけであることに注意してください。

Y Roleノードの動作は異なります。このノードは、スタートに配線できるジオメトリスイッチとして機能します。 A2S array のEnd、X Evenly、XMarkerまたはXCorner に入力できます。これは、ジェネレーターにいくつかの入力を追加する物と考える事ができます。例えばこれを使用して、均等な行と列が交差するセグメントを追加できます。またこれを使用して、次の入力のいずれかが交差する場所に異なるジオメトリを追加することもできます:Evenly(均等)、Marker(マーカー)、Corner(コーナー)、Top、Bottom、スタートまたはエンド。次の図で示された四角形は、このノードでターゲットにできるA2Sアレイの新しいパートのほんの一部を示しています。

Logic > Conditional

2つのノードがありますが、どちらも2つの値が互いに大きい、小さい、等しい、または等しくないかどうかをテストします。Boolバージョンは、2つの値またはセグメントから選択するためにスイッチと組み合わせて使用される単純なTrueまたはFalse値(0または1)を出力します。これらのノードをゲートと共に使用して複数の条件をテストしたり、任意のノードのOn/Offパラメーターに接続して、スタイルの一部をオンまたはオフにする事もできます。

Logic > Conditionalノードは、trueまたはfalseの代わりに設定可能な値を出力できるため、わずかに異なります。場合によってはこのノードを使用すると、追加のSwitchノードを使用する必要がなくなるため、グラフ作成時間とスペースを少し節約できます。

両方のノードで、1つのチェックボックスのみを選択する必要があります。

Logic > Gates

ゲートノードを使用すると、2つ以上の異なる条件をテストできます。入力はTrueまたはFalse値を想定しています。これは通常 Logic > Conditionalノードによって提供されますが、ブール値に設定された単純な数値ノードまたは定数ノードの場合もあります。これらのノードはTrueまたはFalse値を返します。これはスイッチと組み合わせて使用して2つの値またはセグメントから選択するか、任意のノードのオン/オフパラメーターに接続できます。AND/NAND/OR/NOR/XNOR/NOT/NOR のゲートから選択できます。

Logic > Switches (Float/Integer/Scene Values)

スイッチは通常、ロジックチェーンの最後のノードです。 2つのタイプがあります。ロジック:スイッチノードは、ブール入力に接続されているノードがtrueかfalseかに応じて、異なる数値を返すことができます。返したい数値のタイプに一致するスイッチノードを使用する必要があります。浮動小数点、整数、およびシーン単位のオプションがあります。

ジオメトリスイッチは、ブール入力に配線された値がTrueかFalseかによって、2つの異なるセグメントから選択します。

両方のノードで、ブール入力は通常、Logic > Conditionalノード、ゲート、またはモードがブールに設定された数値または定数パラメーターのいずれかに接続されます。


Transforms > Phyllotactic spirals

Phyllotacticスパイラルを作成するチュートリアル用に特別に作成された珍しいマクロ。自然界で見られるいくつかの種類のパターンを簡単に説明する興味深いロジックです。(ひまわりの種の配列が最もよく知られています)。これを使用するには、L1Sジェネレーターのデフォルト入力に配線します。セグメントをその入力に配線します。ジェネレータのSizeプロパティを増やすと、スパイラルが作成されます。次のチュートリアルで、マクロの動作を確認できます。

Transform > Running Bond (Clipping)

このノードは、迅速にボンド舗装パターンを作成できる設計されています。これを使用するには、入力にブリックまたはタイルテクスチャを使用し、マクロをA2Sジェネレーターのデフォルト入力にワイヤリングします。パラメータは2つだけです。レンガの周りにギャップを追加するパディングと、実行中の結合パターンを水平方向と垂直方向の間で切り替えるOffset Yです。以下のGIFは、両方のパラメーターを示しています。

このノードは、地面とフロア用に設計されています。レンガ壁の場合は、Generator > Bricks and Wallsマクロを試してください。

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