Metashapeでのメモリ必要量の目安
この記事では、さまざまなタイプの測量(高高度空撮測量と近距離空撮測量)の一般的な処理に費やされたメモリ消費のピークと処理時間の例を示します。
処理は、Metashape Professionalバージョン1.6.4、次のハードウェア構成で実行されています。
(Agisoft CLOUDの単一ノードで計測)
CPU | 32 vCPU (2.7 GHz Intel Xeon E5 2686 v4) |
---|---|
GPU | 32 x NVIDIA Tesla M60 |
RAM | 240 GB |
高高度空撮処理のベンチマークに使用されるデータセットは、40メガピクセル(4千万画素)の解像度 x 920枚の画像で構成されています。データは Sony RX1RIIカメラを搭載したWingtraプラットフォーム(WingtraOne VTOLマッピングドローン)を使用して撮影され、イメージの座標は正確なPPK法で測定されています。 GCP(地上基準点)データは処理に使用されませんでした。評価用の目的のみで、このデータセットはWingtra Webサイトからダウンロードできます("High-resolution quarry mapping"データセット)

アラインメントは、汎用自前選択、座標事前選択とキーポイント制限40,000 と タイポイント制限4,000 を使用して、中精度と高精度のアライメントを行いました。カメラモデルのパラメーターを可変させるオプションは各処理で無効にしてあります。
アライメント以降の処理では、高精度のアライメントの結果に基づいて実行されています。
画像マッチング、深度マップ計算、深度マップベースのメッシュ生成、およびDEM生では、GPUアクセラレーションを使用しました。
表 1. Metashape Professional 1.6.4による高高度空撮処理のベンチマーク
処理 (ソース)/ パラメータ | 処理時間 | ピーク時のメモリ消費量 |
---|---|---|
写真のマッチング | ||
中精度 | 23 m 36 s | 691 Mb |
高精度 | 24 m 15 s | 638 Mb |
カメラのアライメント | ||
中精度 | 10 m | 389 Mb |
高精度 | 5 m | 422 Mb |
深度マップ生成 | ||
高品質/弱 | 3 h 18 m | 9.66 Gb |
中品質/弱 | 1 h 05 m | 3.56 Gb |
低品質/弱 | 31 m 12 s | 1.28 Gb |
高品質/弱 | 2 h 34 m | 17.34 Gb |
中品質/弱 | 39 m | 13.84 Gb |
低品質/弱 | 31 m 12 s | 8.30 Gb |
メッシュ生成(深度マップより) | ||
高品質/弱 | 6 h 16 m | 15.41 Gb |
中品質/弱 | 1 h 21 m | 12.72 Gb |
低品質/弱 | 23 m | 11.74 Gb |
DEM生成(高密度ポイントクラウドより) | ||
高品質 | 13 m | 350 Mb |
中品質 | 5 m | 335 Mb |
低品質 | 2 m | 331 Mb |
DEM生成(深度マップより) | ||
高品質 | 3 h 20 m | 11.72 Gb |
中品質 | 1 h 06 m | 8.39 Gb |
オルソ画像生成(DEMより) | ||
DEM (高品質) | 1 h 23 m | 8.66 Gb |
DEM (中品質) | 1 h 07 m | 10.28 Gb |
DEM (低品質) | 59 m | 11.94 Gb |
タイルモデル生成(高密度ポイントクラウドより) | ||
高品質 | 16 h 47 m | 21.06 Gb |
中品質 | 8 h 01 m | 22.19 Gb |
低品質 | 6 h 20 m | 23.64 Gb |
ノート:オルソ補正プロセス(オルソモザイク構築ステージの最初の部分)のメモリ消費量は、CPUスレッドの数に比例します。
近距離空撮測量のベンチマークに使用されるデータセットは、DJI Phantom 4 RTKドローンで、プリフライトとして上空からの画像(直下および斜め)の124枚の写真と、プリフライトから生成された自動ミッションプランで撮影された648枚の画像、合計772枚の画像が使用されました。カメラの画素数は18メガピクセル(1千8百万画素)です。
以下の画像にカメラの位置と作業ボリュームの参考となる、リコンストラクションされたメッシュモデルを示します。

アラインメントは、汎用自前選択のみとキーポイント制限40,000 と タイポイント制限4,000 を使用して、中精度と高精度のアライメントを行いました。カメラモデルのパラメーターを可変させるオプションは各処理で無効にしてあります。
アライメント以降の処理では、高精度のアライメントの結果に基づいて実行されています。
画像マッチング、深度マップ計算、深度マップベースのメッシュ生成ではGPUアクセラレーションを使用しました。テクスチャの生成にはCPUのみ使用しています。
表 2. Metashape Professional 1.6.4による近距離空撮測量のベンチマーク
処理 (ソース)/ パラメータ | 処理時間 | ピーク時のメモリ消費量 |
---|---|---|
写真のマッチング | ||
中精度 | 35 m 23 s | 501 Mb |
高精度 | 44 m 42 s | 592 Mb |
カメラのアライメント | ||
中精度 | 5 m 51 s | 656 Mb |
高精度 | 6 m 45 s | 649 Mb |
深度マップ生成 | ||
高品質/弱 | 50 m | 5.22 Gb |
中品質/弱 | 19 m | 1.87 Gb |
低品質/弱 | 11 m | 863 Mb |
高密度ポイントクラウド生成 | ||
高品質/弱 | 1 h 50 m | 35.82 Gb |
中品質/弱 | 28 m 35 s | 16.45 Gb |
低品質/弱 | 9 m 03 s | 6.31 Gb |
メッシュ生成(深度マップより) | ||
高品質/弱 | 2 h 13 m | 12.56 Gb |
中品質/弱 | 38 m 26 s | 11.05 Gb |
低品質/弱 | 13 m 52 s | 10.76 Gb |
テクスチャーの為のUV生成 | ||
高品質 (14 M faces) | 1 h 19 m | 6.54 Gb |
中品質 (3.6 M faces) | 42 m | 6.19 Gb |
低品質 (920 K faces) | 23 m 40 s | 5.23 Gb |
テクスチャーのブレンディング(CPUのみ、8Kマップ) | ||
高品質 (14 M faces) | 19 m 54 s | 20.87 Gb |
中品質 (3.6 M faces) | 9 m 16 s | 21.27 Gb |
低品質 (920 K faces) | 6 m 46 s | 21.27 Gb |
テクスチャーのブレンディング(CPUのみ、16Kマップ) | ||
高品質 (14 M faces) | 25 m | 32.62 Gb |
中品質 (3.6 M faces) | 15 m | 32.53 Gb |
低品質 (920 K faces) | 12 m 52 s | 35.87 Gb |
ノート:テクスチャブレンディング操作(テクスチャー生成ステージの2番目の部分)のメモリ消費量は、CPUで実行された場合はCPUスレッド数に比例します。テクスチャブレンディングにGPUアクセラレーションを使用する場合そのような制限はありません。