航空測量の撮影ヒント(ドローン、UAV)


基本的なTips
  • 良好な品質の結果を得るには、写真のオーバラップ率を進行方向パスで80%以上、隣のパスと60%以上は確保してください。
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  • 必要以上に多くの写真を撮影する事を恐れないでください。不足するよりはマシという物です。後で過剰な写真を無効にすることができます。
  • カメラのシャッタースピードを遅くしすぎないでください。ドローン(カメラ)の動きによってブレが発生する可能性があります。
  • 結果の精度を向上させたい場合、利用可能であればGCP(座標がわかっている地上基準点)を利用してください
  • 同じ場所の航空測量にあまり時間をかけないでください。日中は照明条件が刻々と変化し、同じ場所の写真であっても全く異なる見た目(照明)で撮影される場合があります(たとえば、同じ構造物からの影がまったく異なる方向を指し、異なる形状をしている等)このようなケースでは、metashapeは、同じ場所を撮影した複数の写真でも共通する特徴点を見つける事ができないでしょう。
同じ場所を違う時間帯で撮影した結果(metashapeでは異なる場所と判断される可能性が高い)
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  • 下の画像に示すようにオーバーラップ率を向上させるする為に、クロスするルート設定をお勧めします。
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森林地域
  • 地上300メートル未満の高さから森林地域の航空写真測量はお勧め致しません。木は風によって大きく変化する為、低高度から撮影するとmetashaepは写真の共通点を見つけられない場合があります。
  • 葉のない季節(つまり冬)には、森林地域の航空写真測量はお勧め致しません。葉のない木は「細い構造(木の枝)」がたくさんあるので、メタシェイプは写真の共通点を見つけるのが難しく、木自体がうまく3Dデータに再構築されません。
都市エリアや起伏のある土地の撮影
  • 都市部や起伏のある土地を航空測量を実行する場合、建物や凹凸の側面をキャプチャする為に、2パターン以上のクロスフライトを実行する事を推奨します。
  • 晴天時には、光沢(金属やガラス)等の反射が強い素材で作られた構造物を撮影しないでください。
以下は反射や白飛びが起こっておりフォトグラメトリに向かない対象物です
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  • 詳細な3Dモデルを構築する必要がある場合は、下向きカメラのみで撮影しないでください。フォトグラメトリでは斜め方向など様々な方向から撮影する事で正しい3Dデータを構築できます。マルチカメラシステム(直下カメラと斜めカメラの2つ以上のカメラを搭載したドローン)を使用するか、異なるカメラの向きで複数フライトした写真を組み合わせてください。このようなアプローチは、ほぼ垂直な表面(建物の壁など)や、土地の起伏の適切な3Dモデルとテクスチャを再構築するのに役立ちます。
下向きカメラ 斜めカメラ
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水域
  • 水面だけが写っている写真を撮影する事は避け、地表と水が1:1の比率で表示されている様に撮影してください。
間違った写真 正しい写真
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  • 水域のフォトグラメトリで良い結果を得るために、同じ場所を複数の異なる高度から撮影する事ををお勧めします。
  • 晴天時に水域を撮影しないでください。太陽の反射はmetashpeでの再構築に影響します。
  • PL(偏光)フィルターを使用する事を推奨します。
強い太陽光の反射があり良くない写真 水面の照り返しが少なく良い写真
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山岳エリア
  • 適切な標高を考慮した撮影を計画してください。
  • 地上100メール以下で山岳地帯の航空撮影は推奨しません。(写真間で変化が激しすぎて特徴点が区別できないでしょう)
  • 傾斜面で良い結果を得るために、同じ場所を複数の異なる高度から撮影する事ををお勧めします。