ZBrushと宝飾デザイン

今日では宝飾デザイン業界でもCADを利用したデザインが当たり前のように利用されていますが、CADを使ってアナログに近い不定形なデザインを行う事には限界がありました。

しかしZBrushを使用すれば、デザイナーがまるでワックス粘土を使って原型を形作っているかの様にコンピューター上でジュエリーをデザイン(彫刻)する事ができます。しかもZBrushは完全なデジタルなので部分コピーやサイズの変更、ロゴ入れ等、本物のワックスモデリングでは実現不可能なレベルの便利さと作業スピードを提供します。

宝飾のデザインは真にアートであるべきで、デザイナーが技術的な側面に捕らわれるべきではありません。ZBrushは本当に指先でワックスを使っているかのように形を作る事ができます。ZBrushのキャンバスには、想像できるもの全てを形作る能力があります。ZBrushの持つデジタルならではの自由度の高さと、あなたの自然でアーティスティックなデザインワークを組み合わせてください。

ZBrush アーティスト: David Rios
ZBrush アーティスト: T.S.Wittelsbach
ZBCスレッド参照

制作の中心となるZBrush

製品の基礎的な形状は、ZBrushへ基礎形状およびテンプレートを読み込む事ができます。例えば、他のジュエリーCADで作成した基礎となるNURBSモデルがある場合、ポリゴンに変換する事でZBrushの中に取りこむ事ができます。ジュエリーCADで作成した基礎形状に、ZBrushの高度なスカルプトツールを使って驚くような彫刻を施す事ができるでしょう。デジタルなのでデザイン後の変更も簡単です。顧客からのリクエストがあればその場で変更を加えたり、様々なバリエーションを制作して、プレゼンテーションする事ができるでしょう。

ZBrushのマテリアルを使えば、金属等の様々な質感表現をテストする事ができます。必要であれば、マテリアルキャプチャーツール(MatCap)を使って実際の写真から質感を取り出す事もできます。ZBrushの質感レンダリングはリアルタイムです。彫刻しながらでも様々な質感をテストする事ができます。

ZBrushを使えば、1日でコンセプトから原型の出力まで行う事が可能です。朝に開始したラフスケッチは、その日の終わりまでに3Dプリント(ワックス)用データとして出力する事ができます。
無償のDecimation Masterプラグインを使用すると、ZBrush上のディテールを出来る限り損なわずに出力データ量を削減する事ができます。さらに無償の 3D Print Expoter を使えば、3Dプリンター(ワックス出力機)に最適なフォーマットで書き出し、自社の3Dプリンターもしくは3Dプリント業者にデータ送信する事ができます。基礎データの読み込み(OBJ)から造形、彫刻、3Dプリンター用のデータ出力までZBrush 1本で対応する事ができます。

 
Zbrush アーティスト: Yann Bajard - Maq3D
ZBCスレッド参照
ZBrush アーティスト: Yann Bajard - Maq3D
ZBCスレッド参照
ZBrush アーティスト: T.S. Wittelsbach
ZBCスレッド参照
 

"ZBrushは私のワークフローのベースであり、アイデアを形にする為に最も役立っているツールです。コンピューターでの制作を導入し始めた当初、コンピューターを使っている事をあまり表だって話す事はありませんでした。しかし今ではZBrushで作成したデザインである事を極当たり前のように話しています。ZBrushでの創作は実際に手を使って造形しているのと殆ど変わりません。本当に驚きです。"

T.S Wittelsbach


"従来ワックスを使った原型の制作は数日掛かるのが常識でした。ZBrushを導入した今では、ほんの数時間で完成します。"

Yann Bajard - Maq3D