ZBrush
Sculptrisコンセプトを形に
新しい"Shadow Box"は、モデリングのベースとなるメッシュを作成するプロセスに無制限なクリエイティブコントロールをもたらします。思いついた"形"のシルエットをShadow Boxの正面、側面、上面にマスキングブラシを使って描いてください。描いたシルエットから3次元のメッシュが中心に出現します。メッシュに穴を空けたい場合は、単純に穴を空けたい部分のマスキングを消すだけです。即座にShadow Boxのモデルが穴あきに更新されます。シンメトリーブラシや、カスタムのAlphaテクスチャー、新しい曲線ストロークによるマスキング等を組み合わせる事で、数秒で複雑な形状を作る事もできるでしょう。ZBrush 4のShadow Boxは、スカルプトの為のベースメッシュを素早く作成できる非常にユニークな手段をユーザーに提供します。
新しい"Move Elastic ブラシ"は、メッシュトポロジー(ポリゴン)の"延び"を最小限に抑えたままサーフェスを引っ張って変形する事を可能にします。さらに、新しい"Clay Buildupブラシ"を使えば、実際に粘土を削ったり、粘土を盛り付けたりする感覚で素早くベースメッシュから最終形状に近づける事ができるでしょう。あっという間に3Dプリントやレンダリング可能なモデルが出来上がります。新しいZBrush4のブラシは病みつきになる事請け合いです！
モデルのポージング(姿勢)は素晴らしい構図を生む為の基本です。リズム、身振り、重量およびバランスの感覚はあらゆる芸術作品の鍵となります。新しいZSphereによる"マネキン(Mannequin)"オブジェクトを使えば、予めモデルを作成しなくても、完璧なポージングやシーンの最適な構図を探求する事ができます。ZSphereマネキンは、あらゆるキャラクターや生き物の形を真似る事ができるようにカスタマイズする事ができます。さらにRemesh機能を使えば、ポージングしたZSphereマネキンをベースにして、スカルプトを開始する事もできます。
メカニカルなモデルもZBrushにおまかせ！
ZBrush 4では、ZBrush3.5で導入されたハードサーフェース(人工的な曲面)をモデリングするブラシの種類がさらに増えました。新しいクリップブラシ(Clip Brush)は、機械、乗り物、キャラクターの装甲などに正確な「カット」を加えます。クリップブラシを使えば、オブジェクトを正確にカットアウトし完璧な「エッジ」を得る事ができます。さらに新しく導入された、曲線(Curve), 円(Circle), 長方形(Square)のストロークタイプとクリップブラシを組み合わせる事で、オブジェクトを直線や円、なめらかな曲線で正確に切り取る事ができ、リアルなハードサーフェース(人工的な曲面)のディテールをより簡単に作り出す事が可能になっています。 Shadow BoxやRemesh機能で生成されるベースメッシュとClipブラシのカッティング・テクニックを組み合わせる事で、あらゆる機械的、人工的な構造物をZBrushで作り出す事ができます！
ZBrush 4ではSubToolシステムも拡張され、あらゆるパーツの結合、複製、ミラーがボタン１つでできるようになりました。さらに、大量のパーツ(SubTool)で構成される複雑なモデルの選択・管理もより簡単になっています。新しい Solo 機能は、1クリックで他のSubToolを隠して１つのパーツのモデリングに集中する事をサポートしてくれます。また Expose 機能は複雑に重なり合って配置されたパーツを自動的にバラバラに分解して選択し易くします。また分解アニメーションにも活躍します。
ZBrush 4の新しい Match Maker ブラシは、他のオブジェクトに対してぴったり合うようにサーフェスの形を変形してくれる機能です。使い方は非常に簡単ですが驚異的な結果を生成します。例えば非常に複雑なパーツを個別に作成した後に、パーツを目的のオブジェクトの複雑な表面に沿って完璧にくっつき合わせるなんて事も朝飯前です。
効率化はワークフローの鍵です！
ZBrush 4の「GoZBrush」(略してGoZ)は、ZBrushと3Dアプリケーション間のデータ変換を自動化するユーティリティです。GoZは、Autodesk Maya, Autodesk 3ds Max, Luxology modo, Maxon Cinema4D をサポートしており、1クリックで各アプリケーションにモデルを送信する事ができます。ZBrushから送信されたモデルは、これら3Dアプリケーション内でポーズを変更したり、トポロジーを編集したり、全く新しいメッシュに作り変えて、再びスカルプトする為にZBrushに1クリックで送り返す事ができます。ZBrushはメッシュの変更を検知して、これまでモデリングしたディテールワークを失う事無しにあなたのZBrushプロジェクトを自動的にアップデートするでしょう。
GoZは、ZBrushで作成したテクスチャーマップ、法線マップ、ディスプレイスメントマップを3Dアプリケーションで即座に使用できるように設定済みで変換してくれます。さらにZBrush 4のGoZは複数のSubToolの一括変換もサポートします！GoZによって、アプリケーション間のデータ変換という技術的で退屈なハードルが無くなる事により、ZBrushアーティストはクリエイティブな作業だけに集中する事ができます。さらに今後「GoZ SDK」の拡張によりアニメーションの入出力もサポートされる見込みです。「GoZ」に関する最新の情報は GoZBrush.com をチェックしてください。
ZBrush 4では、テクスチャー、メッシュ、Alpha、マテリアル、アニメーション、カメラの位置等をまとめてZProject フォーマットとして保存できるようになりました。ZBrushを起動してZProjectファイルを読み込めば、あたかも前回の作業をそのまま継続しているかのように復帰する事ができます。アーティストは即座に自分の作業に入る事ができます。
Pixologicでは ZBrush 4 と同時に無償のプラグイン「Multi Map Exporter」を公開しました。「Multi Map Exporter」は１つのパネルから、ディスプレイスメントマップ、法線マップ、アンビエントオクルージョン、キャビティマップを一括して生成・出力できる非常に便利なユーティリティです。各マップは個別に設定する事が可能で、さらにSubTool全てのオブジェクトのマップを一括して出力する事も可能です。Multi Map Exporterを使えば各種マップの作成・出力がとても楽になるでしょう！