インスタンスと高密度なディテール
TITLE_OF_IMAGE ZBrush アーティスト: Michael Pavlovich

ZBrush 4R7の開発における主な目標の1つは、デジタルで作成したような不自然さ(完璧さ)を持たない有機的で自然なディテールを持つモデルを生成する事でした。これを達成する為にシーンにノイズを加える事が出来るように Surface noise システムが改善されました。また同時に2つの新しい機能が実装されました。「NanoMesh」はインサートメッシュをばらまく事ができ、後からインタラクティブにコントロールできます。もう1つの「ArrayMesh」は高度な条件でインスタンス・オブジェクトを並べる事ができる機能です。


NanoMesh ナノメッシュ
TITLE_OF_IMAGE ZBrush アーティスト: Joseph Drust
TITLE_OF_IMAGE ZBrush アーティスト: Joseph Drust

ZModeler と連携して使用できる新しい NanoMesh はインサートメッシュを新しいレベルに引き上げたシステムです。ZModelerのターゲットに基づいて3Dモデルをインサート(スキャッタ)する事ができ、後からスケール、オフセット、角度等を自由に変更可能で、各パラメーターにランダム性を加える事も可能です。さらに複数の整列オプションも提供されています。

標準のバリエーションオプションが十分で無い場合、サーフェス全体に渡って自然にランダムな方法で NanoMesh を分布させるランダム分布モードも提供されます。

NanoMesh のデモビデオを見る
TITLE_OF_IMAGE ZBrush アーティスト: Eric Keller

NanoMeshはインスタンスでばらまきを行います。つまりいつでもオリジナルモデルのトポロジーをZModelerで変更したり、UVやテクスチャーを編集したりする事ができます。これらの変更は全てのインスタンスに即座に反映されます。さらに同じサーフェスに対して複数の NanoMesh を適用する事ができるので、自由で多用な表現が可能です。

NanoMesh を活用すれば単にモデルの形と外観を変えるだけでなく、シーンに膨大な"量"を使ったディテールを追加する事ができるでしょう。

TITLE_OF_IMAGE ZBrush アーティスト: Piotr Rusnarczyk
TITLE_OF_IMAGE ZBrush アーティスト: David Richardson
TITLE_OF_IMAGE ZBrush アーティスト: Ryan Kingslien

ArrayMesh アレイメッシュ
ZBrush 4R7 ArrayMesh の機能デモビデオを見る

Watch ZBrush アーティスト Joseph Drust氏がZBrush4R7のArrayMesh機能を使って様々な実験モデリングを行なっています。

TITLE_OF_IMAGE ZBrush アーティスト: David Schultz
TITLE_OF_IMAGE ZBrush アーティスト: Paul Gaboury

ZBrushにも古典的な"複製コマンド"は以前からありますが、ArrayMeshは別次元の複製機能を提供します。ArrayMesh での複製は、オリジナルメッシュのトポロジー編集やTransPoseによる位置や変形を全ての複製にリアルタイムに反映します。

ArrayMeshは複合ステージシステムを取り入れ、配列条件を何段階にも重ねて適用する事ができます。ある条件の配列で組み上げたパーツをさらに別の条件で配列する事が可能なので、戦車のキャタピラのような複雑なモデルを単純なパーツから組み立てる事ができます!

ArrayMesh の機能解説ビデオを見る
TITLE_OF_IMAGE ZBrush アーティスト: Jonas Skoog

ArrayMeshは NanoMesh同様にインスタンスされたジオメトリを使用します。並べられる全てのオブジェクトはオリジナルのインスタンスコピーです。これはオリジナルオブジェクトを編集すると、全てのコピーに反映される事を意味します。例えば車輪を止めるボルトをArray機能でインスタンスコピーを配置したとします。ボルトの高さが足りないとします。マスターのボルトを編集してください、全てのインスタンスコピーは更新されるでしょう。

ArrayMesh のデモビデオを見る
TITLE_OF_IMAGE ZBrush アーティスト: Jerod Bogh
TITLE_OF_IMAGE ZBrush アーティスト: Michael Angelo Hernandez
TITLE_OF_IMAGE ZBrush アーティスト: Piotr Rusnarczyk

Surface Noise
Surface Noises ZBrush アーティスト: Joseph Drust

ZBrush 4R7の Surface Noise 機能はノイズを組合せて利用する事ができるようになりました。NoiseMakerもしくは読み込んだグレースケースノイズはデフォルトノイズとブレンドする事ができます。2タイプのノイズをブレンドする事でより複雑なサーフェスディテールを作り出す事を可能とします。

作成したSurface Noiseはライブラリーに保存する事で、将来のプロジェクトで再利用する事ができます。おそらくレンダリングを見た人がノイズから不自然なパターンを見つける事は難しいでしょう。それはより自然にリアルに見える事を意味します。

Surface Noises ZBrush アーティスト: Joseph Drust

レンダリング時のディスプレイスメント
TITLE_OF_IMAGE ZBrush アーティスト: Joseph Drust

ZBrush 4R7ではSurface noiseによる手続き的ノイズやテクスチャータイリングを、BPRもしくはKeyShotレンダリング時にディスプレイスメントとしてレンダリングできるようになりました。このプロセスは自動的に行われます。 Surface noizseをデザインした後、レンダリングの為にノイズを実際にオブジェクトに適用する必要はありません。単にBPRレンダリングするだけでSurface noiseがディスプレイスメントとして適用されレンダリングされます。

このディスプレイスメントは NanoMesh にも適用する事ができます。この新しい技術で何億ポリゴンから成る超高密度なディテールをレンダリングする事ができるでしょう。