Alphaの適用とマスキングの改良

ZBrush 4R2bの新しい Surface モードを使えば、ZBrushがAlphaの深度中央値を自動的にセットします。Alphaの「枠」を気にせずAlphaを適用する事ができるでしょう。さらに新しく追加されたシームレス化(Seamless)設定を使えばタイリングさせたAlphaがより簡単に作成できます。

また、ZBrush 4R2bではトランスポーズを使ってAlphaに基づいたマスキングを柔軟に配置する事ができます。 さらに新しい"TransPose Smart Masking"ブラシを使うと、サーフェスの「曲率」に基づいてマスキングを適用する事がでます。例えば複雑なディテールの中にある滑らかな領域だけを選択(マスク)する事ができます。これを使えば、ディテールの中から平らな部分だけを選択してマスクしたりする事も可能でしょう。

マスク領域の拡大(Grow)/縮小(Shrink)コマンドもまたマスキングワークを便利にするコマンドです。



トランスポーズの新変形モードとUnClip機能

トランスポーズに新しい変形モードが追加されました。Altキーを押しながらアクションラインの中央サークルをドラッグする事で自在にベンド、ツイスト、スキューを加える事ができます。

UnClip機能を使うと、クリップ部分だけを元に戻す事ができます。例えば凹凸が邪魔で作業しづらい場合、一旦クリップブラシを使って平坦にします。そして平坦になった所にディテールを加えます。最後にUnClipすれば加えたディテールはそのまま元の形に戻ります。

ZBrush アーティスト: Steven Jubinville

ZBrushのドキュメントをJPEGで保存する場合設定ウィンドウが表示されるようになりました。この設定ウィンドウではJPEGの圧縮やクロップ、カラコレ、ガンマ調整などを行う事ができます。Jpeg品質を調整する為に別の変換ソフトを使用する必要はありません。またZBrushの機能でZBrushのインターフェースをスナップショットして保存する事ができます。(ネット上にZBrushの画面をアップロードする場合に重宝する機能です。)

マスクからエッジループ

新しい"Edge Loop Mask Border"機能を使えば、マスクの境界線線上に滑らかなエッジループ・トポロジーを加える事ができます。この機能はスライス・ブラシをさらに便利にした機能として利用できます。スライスブラシは完全にボリュームを横断する形で表面から裏側まで切ってしまいますが、"Edge Loop Mask Border"機能は表面だけをスライスする事が可能です。

ZBrush 4R2bではマスキングに基づいて既存のポリグループを更新する機能が追加され、ポリグループの割り当てワークフローが効率化されています。

ワークフローの改良

ZBrush 4R2bで追加された小さなワークフローの拡張もZBrushを便利な物にしています。
メッシュの抽出(Mesh Extract)はプレビュー可能となり、確定するまで何度でもパラメーターを試す事ができます。何度も無駄なオブジェクトを生成する必要はありません。

新しいズーム・クリッピングコントロールが可能になりました。Localモードを無効にするとZBrushは自動クリッピングを行いません。これによりオブジェクトの内側まで入り込むようなズームも可能です。