ZBrush
Sculptris
Pixologic社の革新的なデジタル彫刻＆ペイントソフトウェア「ZBrush」は、常に技術的な制約からアーティストを解放し自由な創造環境を提供する事を目標にしています。
その最新バージョンとなる「ZBrush 3.5」ではZSpheres II、ZSketch、Quick Sketch、Surface Noise、Planer brushなどの他、多くの新しい機能が追加され、アーティストの創作環境はより新しいレベルに到達する事になるでしょう。
新バージョンでは、Pixologicは、従来からあるZBrush機能に関しても改良を加えています。新しいZBrushでは有機的な形状はもちろん、メカニカルなオブジェクトのモデリングがこれまで以上に簡単になっています。
イラストレーター、VFXもしくはビデオゲームアーティスト、製品デザイナー、3Dモデリングに興味があるユーザーであるなら、ZBrushはその創作工程に革新を加える事ができる製品です！
ぜひZBrushが提供する驚異的なデザイン・パフォーマンスを味わってみてください。
以下に紹介するZBrush 3.5 に追加された多くの新機能を楽しんでください。また、それはZBrush 4の始まりでもあります。ZBrush 3.5および将来リリースされるZBrush 4は、全てのZBrush登録ユーザーに無償のアップグレードです。
アイデアを即座にスケッチ！
ZBrush 3.5に搭載された、新しいスケッチ機能を使えばアイディアを素早く形にする事ができます:
QuickSketchは、2次元の平面上でアイデアをざっくり描く事を可能するシンプルかつエレガントな機能です。進化したZSphere IIに組み込まれた新しいZSketch機能は、3次元空間上に直接、自由に思い描いた形を「描く」事を可能にするツールです。
加えて、ZSketch内に骨格を組み込む事で全体のフォーム・ポージングを容易に編集する事が可能です。ポージング、フォームの変更は自由自在です。
サーフェス・ノイズ(Surface Noise)
新しく追加された"サーフェス・ノイズ(Surface Noise)"機能は、シンプルなパラメーターとカーブコントロールを使って、手続き的なノイズ・ディテールを加える事ができます。標準では、ノイズはオブジェクト全体に適用されますが、このノイズはいつでも除去可能でオリジナルのスカルプトに影響を与えません。つまりボタンを１つクリックするだけで、オブジェクトに自然な凹凸を加える事ができます。
さらに、ZBrushの強力なマスク機能を使って異なるノイズをブレンドする事が可能です。
ノイズは、ブラシに追加する事も可能です。これによりブラシでピンポイントでノイズ効果を加える事ができます。ZBrush 3.5 R3には、通常のブラシにノイズ効果をプラスした幾つかの新しいノイズ・プリセットブラシも用意されています。
実用的になったGeometry HD、改良されたディスプレイスメントと法線マップ
Geometry HDを使えば、おそらく貴方が気が済むまで細かなディテールを追加する事ができます。（最高10億ポリゴンまで）ZBrush 3.5 のGeometry HDはPolyPaintをサポートしています。
新しく改良されたZBrush 3.5のディスプレイスメント、法線マップ出力機能は、Geometry HDをサポートしており、貴方の好きなレンダリングエンジンに、ZBrushの驚異的なディテールを余すことなく出力する事ができます。
この新しく改良されたZBrush 3.5のディスプレイスメント、法線マップ出力機能は、Toolパレット内に完全に統合されており、もはや追加プラグインは必要ありません。
32-bitのディスプレイスメント作成、ディスプレイスメントマップを適用したモデルのリアルタイム表示、非常に正確な法線マップとテクスチャーマップの生成、サブツール毎のテクスチャーマップ等々もZBrush 3.5はサポートしています。
堅いサーフェスのモデリングで"新しい形"を発見！
人や動物など有機的な形のモデリングは得意なZBrushですが、新しいZBrush 3.5では、メカニカルで人工的な形のモデリング機能も拡張されています。武器やアーマー、車、ロボット、ジュエリー、製品デザインなど、滑らかで均一な曲面を簡単にモデリングする事ができます。ZBrush 3.5には、このような人工的な曲面のモデリングを助けてくれる数々のツールが用意されています！
新しいブラシセット（トリム[切り取り]、ポリッシュ[磨く]。プレーナー[平らにする]）や、ブーリアンのようにオブジェクトを足したり引いたりする"Remesh"オプション、ポリグループに基づいてマスクする新しいAuto Masking、Backtrack(始点と終点によるブラシッシング平面の拘束)が可能になったレイジーマウス、など数多くの新機能を使って、モデルに正確な曲面や平面を加える事が可能です。ZBrush 3.5 R3では、滑らかな曲面も詳細なディテールも欲しい場所に自由に加える事ができるのです。
さらに、これらの新しい機能を組み合わせる事で、無制限に近いカスタムブラシを作る事ができます。それは、あらゆるモデリングリクエストに答えてくれるでしょう。このようにZBrush 3.5 R3に組み込まれた新しい曲面作成機能は、あなたのメカニカルなモデリング作業をより一層加速してくれる事間違いなしです！
新しいブラシと機能でモデリングがさらに進化！
この新しいアップデートには、ClayFinish, Crumple, Flakes, FormBrush, FormSoft, SoftClay, SoftConcrete, Move2, MoveRing, Slide, Sphericalに加えて新しい Noise, Polish, Trim, Planar 等々、モデリングにより多くの柔軟性を与えてくれる新しいブラシが大量に追加されています。
単にプリセットのブラシを追加しただけではありません、新しいブラシには Brush Embed(ブラシの埋まり具合)、Brush Depth(ブラシの深度)、Angle masking(角度によるマスク)、スタビライス、ティルト等の機能が追加されています。
またブラシの形を完全な球状から、上部や底部、その両方を潰したような形に変形させる事ができます。ユーザーは視覚的なウィジェットを使って、インタラクティブにこれらのパラメーターを変更し、ブラシにより詳細なコントロールを加える事ができるようになっています。これまで以上に、簡単に驚くようなディテールをあなたのスカルプトに加える事ができるでしょう。
人間工学的なインターフェースの改良とモデル表示の改良
ZBrush 3.5は単に新しい機能を追加した訳ではありません。使い勝手も大きく改良されています。
パースペクティブ表示の改良、フロアグリッドの表示、右クリックによるマウスナビゲーションのサポート、パレットアイテムの整理など多数の改良が加えられています。さらによりよいルック＆フィールと細かなディテールが確認できるようにモデルの陰影処理（ディープシャドウ）も改良されました。ペンタブレットの筆圧感知にも改良が加えられています。あまり気づかれない点かもしれませんが、おそらくZBrush 3.5で一番重要な改善点かもしれません。
これらインターフェスの進化は続いています。ZBrush 3.5には LightBoxのプレビューバージョンが導入されています。LightBoxは来たるZBrush 4のハブとなる機能で、１つの統一されたインターフェース上で、ZBrushのモデル（Ztool）、ブラシ、アルファ、テクスチャー、マテリアルなどをサムネイルプレビューし呼び出す事ができます。
想像してみてください。LightBoxはディスクにある利用可能な全てのリソースをZBrush内から即座にサムネイルブラウズして呼び出せる、そんな環境です。
新しいユニファイドスキンはスカルプトの構造を最適化
ZBrush 3.5ではAdaptive Skinだけでなく、新しいZSphere II（ZSketch機能）の為にUnified Skinに関しても大幅な改良が加えられています。
ZSphere IIではキーボードを1クリックするだけで、モデリングした有機的もしくは幾何学的形状をクリーンで最適化されたメッシュの状態でプレビューする事ができます。
新しく加えられた"Polish(磨く)"スライダーを適用してUnified Skinする事で、非常に滑らかなサーフェース形状を得る事ができます。これは、車や飛行機、装飾品などのインダストリアルデザインのコンセプトモデリングに最適です。
さらにGroup Border(ポリグループ境界線)を使うと、ポリグループ間の境界に滑らかなエッジループを加える事が可能です。これら境界線とInflate変形による押し出しを組み合わせる事で、滑らかでありながら角張ったシャープなエッジを加える事が可能です。またブラシに追加されたポリグループに対する自動マスキングにより、微妙なエッジと曲面の境界線を作り出す事もできます。
新しく加えられたMatCapマテリアル（金属反射）を適用すれば、曲面の微妙な歪みなどを素早くリアルタイムで把握する事ができます。
ミラーと結合の新しいツール
ReMesh機能はさらに、特定の軸に対してのミラーリングと滑らかな結合(Weld)を同時に加える事ができます。
この機能は、1クリックで特定の軸（Z,Y,Zの各軸組みあわせ）にシンメトリーなメッシュを生成し、なおかつミラー時に重なる部分を自動的に結合処理してくれます。複雑なオブジェクトに対しても有効なので、この機能の可能性はまさしく無制限です。
ReMesh機能はジオメトリだけでなく、ポリペイントも合わせてコピーします。必要に応じてSmart Resymの代わりのミラーツールとして使う事ができるでしょう。
ReMesh機能で和・差・積のブーリアンモデリング！
待ち望まれていた、ブーリアン・スタイルのモデリング処理がZBrush内で可能になりました！
ZBrush 3.5ではサブツールに対して、個別にブーリアンの属性（和・差・積）をセットする事ができ、サブツール間の複雑なブーリアン処理（Remeshingと呼びます）を行う事ができます。
この新しい機能は、プリミティブや他のメッシュを掛け合わせる事によって、複雑な形状をより早く効率的に構築できる事を意味します。
また、ZBrush3.5には"Close Holes(穴を塞ぐ)"機能も提供されています。これを使って完全に穴の無い閉じたボリュームのあるモデルを作成する事ができます。（ブーリアンや3Dプリントする場合に重要です。）
Project All機能には、新しく"Maximum"や"Scan Distance"オプションが追加され、Remeshやリトポロジーしたメッシュにオリジナルモデルの詳細なディテールを余す事なくプロジェクションする事ができます。これはスキャンデータをリバースエンジニアリングする仕事などにもとても有用です。
